過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.9
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255: ◆lI.F30NTlM[sage saga]
2011/04/02(土) 01:14:38.99 ID:i1LYuYF3o
「はぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜。これで終わりかぁ」
「寝惚けたことを言わないで頂戴」

体が汚れることも気にせず、大の字に寝転がった桐乃を、黒猫は冷たい目で見つめた。

「何言ってんのよ。あの悪魔もブチ殺したじゃん」
「あなたこそ、何を言っているのかしら?まだ、私達が残っているわ」

黒猫はそう言い、歩き出した。桐乃から10m離れたところで立ち止まり、振り返る。

「まだ、続ける気なの?」
「当然でしょ。このしきたりは、最後の一人になるまで続くのだから」
「そんなことしたって、意味なんかないじゃん!!」

桐乃は黒猫を睨みながら、声を張り上げた。
黒猫は、やはり冷たい目で桐乃を見つめ返す。

「なら大人しく死になさい。それでこの馬鹿げたしきたりも終わり。私が、この地の魔力も『あの人』も手に入れるだけよ」
「……それは……それだけは……認められない……」

『あの人』。
その言葉を聞いて、桐乃の意識が変わった。
大事な親友であろうと、『アイツ』は渡さない。それはあやせでも、黒猫でも同じだった。
桐乃は立ち上がり、黒猫と対峙する。
右拳を握り、白い魔力を纏わせて。

「そう。それでいいのよ」

黒猫も右手を手刀の形にし、黒い魔力を纏わせる。
お互いに、魔力はほとんど残っていない。これが最後の一撃。これで……終わりだ。
白いドレスの少女と、漆黒のドレスの少女。二人は、同時に駆け出した。

「うおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!」
「はあああああああああああああああああっ!!」

疾駆、交錯、破壊音。
白い拳は、漆黒のドレスを破り、腹を撃ち抜いた。
黒い手刀は、白いドレスを裂き、胸を貫いた。
黒猫の表情が歪む。桐乃の口から血が溢れ出す。
勝負は決した。
心臓を破壊された桐乃は、糸の切れたマリオネットのように崩れ落ちた。

「はぁ……はぁ……」

桐乃から腕を抜き、血を払う。
体に力が入らず、膝が折れた。
腹から流れ出る血が止まらない。体温が体の外に逃げていく。

「治癒魔術も……もう……無理……ね……」

起きていることすら出来ず、うつ伏せに倒れる。
血は止まらない。意識が遠退く。目すら、開けて、いられ、な、い。


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