過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.9
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26: ◆Neko./AmS6[sage saga]
2011/03/27(日) 16:36:59.79 ID:4SRjOM3Xo

「わたし男の人って、何だか苦手だったんです。
 同級生の男の子から、付き合ってくれって告白されたこともあります。
 でも、わたしが断ると、陰で悪口を言われたり、良くないうわさを流されたり……。
 ……学校ではわたし、男子からあまり好かれてないんです。
 モデルだからお高くとまってるとか、あいつは男より女に興味があるんだとか言われて。
 そんなことないのに、わたしにだって好きな人くらいいるのに……」

あやせは両手の拳を強く握り締め、悔しそうに下唇を噛み締めると、
頬を伝わる涙を隠そうともせず、想いの丈を一気に吐き出した。

「わたしは、お兄さんのことが好きです。大好きなんです」

何ら飾ることのないストレートな言葉で、あやせは俺に想いを伝えてきた。
あやせが俺のことをどう想っているかなんて、薄々気付いてはいた。
まさか今日この場で告白されるとは、夢にも思っていなかったけどな。
でも、残念だけど今の俺には、あやせの想いを受け止めることは出来ねえ。

「さっきの男子から嫌われてるかもって話だけどさぁ、あやせの思い過ごしだと思うぜ。
 あやせはグリム童話の『すっぱい葡萄』って話し、知ってるか?
 その話ってのは…………何だっけかな……」
「お兄さん、それを言うなら『きつねとぶどう』じゃないですか?
 それに、その話はグリム童話ではなくて、イソップ物語です」

手の甲で涙を拭いながら、あやせは俺を睨み付けながら言った。

「えっ!? そっ、そうだったっけ? まっ、まぁ何にしても……
 俺が言いたいのは、それはあやせに振られた男どもの“負け惜しみ”だってこと、
 決してあやせが嫌われているわけじゃねえよ」


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