過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.9
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◆Neko./AmS6
[sage saga]
2011/04/03(日) 18:02:01.80 ID:qUKwgnJSo
気が付くとタクシーはロサンゼルスの中心部を離れ、住宅の建ち並ぶ郊外へと入って来た。
桐乃もきっと俺と同じ風景を見ながらここまで来たんだろう。
幾らかの不安と、そして無限大の希望を、まだ幼さの残る心に抱きながら。
あいつは兄貴の俺が言うのも何だけど、たしかに凄いヤツだよ。
俺が今の桐乃と同じ歳だった時、海外で自分を試そうなんて想像も出来なかったしな。
そんな凄い妹に会って、俺はどうするつもりだ?
久しぶりじゃないか、元気にしていたかと挨拶して、それで帰るつもりなのか?
違うよな。俺は桐乃を……俺の可愛い妹を連れ――
「オマエ ツイタネ タブンココデイイアルヨ」
「あっ、ああ、すんません。……けっこう早かったっすね」
桐乃に会ってからのことを考えている内に、いつの間にやらタクシーは目的地に到着していたらしい。
そうは言っても、初めて来た俺には、ここが本当に桐乃のいる所なのかどうかなんて分かるわけがねえ。
取りあえず親父の書いてくれたメモもあるし、あとは適当に聞いて捜すしかねえか。
「どうもすんませんでした。じゃ、これで」
そう言って俺は財布から100ドル紙幣を一枚抜き取り、運転手さんに渡そうとした。
すると運転手さんは急に顔色を変え、これは受け取れないと言い出した。
「オマエ 10ドルカ 20ドルサツ モッテナイアルカ?
ナケレバ アメックスカ トラベラーズチェックデモ イイアルヨ」
「いや、全部100ドル札と、あとは小銭しか持ってないっすけど。
……ところで、トラベラーズチェックってなんすか?」
運転手さんが説明してくれたんだが、アメリカじゃ100ドル札のような高額紙幣は敬遠されるらしい。
偽札の心配があるからってことらしいが、俺がそんな偽札なんて持ってるわけがねえだろっての。
しかし、いくら俺が頼み込んでも運転手さんはどうしても受け取れないって言うし、
辺りを見回しても両替してくれそうな所もなかった。
俺はここまで来ていながら、仕方なく銀行まで乗せてもらうことになったんだ。
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