過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.9
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418: ◆lI.F30NTlM[sage saga]
2011/04/10(日) 21:54:04.15 ID:UPURqhJ/o
コレ!? 今、"コレ"って言ったよね!?
人扱いすらしねーのかよ、このクソガキ! あああああああっ! ブン殴りたいっ!!

「ほ、ほら。かなかなちゃんのおともだちの彼氏さんだよぉ〜。ケーキ屋さんで会ったでしょ」
「……あ〜、桐乃のカレシだっけ? なんか地味だったな〜、ってコトしか覚えてないわ」
「は、はは」

もういい……、こんなことでイチイチ腹なんか立ててられるか。俺が無駄に疲れるだけだ。
コイツ等がここにいる理由も、別にどーでもいいや。さっさとここから離れよう。
ロリっ娘二人を放って、俺は踵を返す。そこで、背後から流行の曲が流れてきた。

「うーす。何か用か、あやせ?」

どうやら加奈子のケータイに設定された着うたのようだ。ま、どうでもいいか。
それよりも、さっさとここを離れて用を済ませよう。そんで家に帰って、ゆっくりしよう。うん、それがいい。
無視を決め込んだ俺だが、次の瞬間にはつい後ろを振り返ってしまった。

「はぁ!? いや、ちょっと待てって! いきなりンなコト言われても、加奈子にも予定が……!」

なにやらトラブルがあったらしく、加奈子が大声を上げたからだ。
しばらく口論していたが、やがて加奈子は通話を終え、ケータイを仕舞った。心なしか、落ち込んでいるようにも見えるが……、

「クッソ、あんのブスがぁ!! っざけんじゃねーぞォ!!」

いきなり怒りを爆発させて、地団太を踏み始めた。あまりの剣幕に、ブリジットも声を掛けられずにいる。
電話相手はあやせのようだが、一体何を言ったんだアイツ?
ひとしきり怒りを発散させたあと、加奈子はフーフーと息を荒く吐きながらブリジットに向き直った。

「ブリジット、今日はシメーだ」
「え?」
「加奈子、これから行かなくちゃいけねートコがあるから、今日はもう帰れ」
「そ、それならわたしも……」
「ダメに決まってんだろーが。ついてきたら、オメーとはもう口利かねえかんな。んじゃな〜」

加奈子は言いたいことだけ言って、駅に向かって走り出した。が、少し離れたところで止まると、

「桐乃のカレシさんよー。そいつのこと頼んだー」

などと言って、今度こそ駅に向かった。
……いや、待て。勝手に「頼んだ」なんて言われても、こっちは困るんだっつーの!!
けどなぁ、ブリジットだけをここに置いていくのも後味悪いしなぁ。はぁ、仕方ないか。

「ブリジットちゃん? もう帰るなら、駅まで送っていくけど……」
「まだ帰りません!」

正直に言おう、驚いた。
だってさ、俺の知ってるブリジットって、こんなに大きな声を出す女の子じゃないんだもん。
おまけになんか怒ってるみたいだしさ。まあ、こんな小さい娘が怒ってても、ただただ可愛らしいだけなんだけどな。
頬を膨らませてるところが、また可愛い。

「そ、そう。じゃあ、どうするの?」
「えっと……それはですね……」

さっきまで怒っていたのに、今度はもじもじ俯いて、真っ赤になってしまった。
もともとの愛らしさも相まって、非常に可愛らしいことこの上ない。桐乃がこの場にいたら、思わず持ち帰ってしまうだろう。
ブリジットはしばらくそうしていたが、やがて意を決して、俺にこう言った。

「彼氏さん! 今日一日、わたしと付き合ってください!!」
「………………え?」


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