過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.9
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554:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)[sage saga]
2011/04/18(月) 21:07:15.82 ID:xdevEnjL0

「なんかさ〜、こうやって相合傘してるなんて…あたし達って恋人同士みたいじゃない?
 どうしよ〜!友達とかに見られてウワサになっちゃったりして〜!」
「なっ!?なに言ってんだよお前は!?」
「冗談冗談!そんな顔しないでよ!高坂くんの彼女はルリ姉でしょ?わかってるってば〜」
「リアクションに困る冗談をかますな!」

…そう、日向はこんな感じ。“マセガキ”という称号がよく似合う、かなり活発な女の子だ。
本人に心の底からの悪意がないのはわかっているが、悪戯心満載のこいつには俺もたまにドキッとさせられる。

「ねえねえ。最近ルリ姉とはどうなの?上手くいってる?やっぱりラブラブ?」
「べ、別に、普通だけど…。」
「ええ〜!まだ付き合いたてなのに、もう『普通』なの〜!?じゃあさ…キスは?ねえ、ルリ姉とキスした?」
「し、してねーよ…」
「うっそだぁ〜!だってあたし昨日見たよ?高坂くんがウチから帰る時、別れ際に二人がキスしてるとこ!」
「なに!?お前、どっから見てたんだよ!?」
「…あ、ホントにしてたんだ。わざわざ隠さなくてもいいのに〜!ラブラブゥ〜♪」
「なっ!?こ、このやろっ………」

…また見事にやられちまった。
なんというか…こいつはこんな感じで自分のペースに持っていくのが上手なヤツだ。
小学生女子相手に翻弄されている俺の気持ち、誰かわかってくれるヤツいるんだろうか?
とにかく、このまま日向ペースで話し続けたら、これ以上何を喋らされるかわかったもんじゃねえ。
早いトコこの話題を切り上げなければ…。

「キスって最初はどっちから仕掛けたの?やっぱ高坂くん?それとも…まさかルリ姉ぇ!?」
「お、俺の話はもういい!と、ところで……お前、あそこで何してたんだ?」
「え!?あ、あたし!?」

我ながら無難な話題を振ったと思ったんだが、日向は珍しく若干動揺している様子だ。なんつーか、ちょっと恥ずかしそうっていうの?
そう言えば今日の日向はやけにオシャレしているような気がする。こりゃ、もしかすると………

「いやっ、あたしはっ別に…か、買い物に行っただけだよ!?」
「その格好して一人で買い物ねえ………」
「そ、そうだよ?買い物に行ったんだよ!」
「ふーん…」

俺がわざとらしく疑いの目を向けると、日向は俺からサッと視線を逸らした。
ふっ。マセてると言っても所詮は小学生だな。嘘をついてるのがすぐにわかるぜ。
まっ、こいつならボーイフレンドの一人や二人いてもおかしくなさそうだが…アテが外れてても困るしな。
何より大人気ないから、小学生いじりはこのへんにしておくか。

「…まあいいや。話は変わるが、今日は姉ちゃんはバイトの日だよな?なぁ、アイツって今日いつ頃帰って………」
「そ、そういう高坂くんこそ!こんな雨の日にどこ行ってきたの?」
「…え!?お、俺!?」

さあ、今度は俺が焦る番みたいだな。
人がせっかく話を変えようとしてやったのに!しかもカウンター仕掛けてきやがった!!

「いやっ、俺はだな…ちょ、ちょっと買い物に………」
「…あれ?それ何の袋?なんか買ったの?見せて見せて!」
「あっ!?おい!!やめっ………」

俺がそれっぽい言い訳を必死でひねり出していたその時だった。
日向は突然俺の方へ手を伸ばすと、桐乃の夢と希望が詰まった袋をすごい速度でひったくった。
そして俺が奪い返す間もなく、日向は袋の開け口にあるテープを器用に剥がして、その中身――『真妹大殲 シスカリプスEX』を取り出した。
美少女(しかも全員妹属性の幼女)が集結したピンク色のパッケージのそのソフトは、明らかに俺が持っていては不都合なブツである。
無論、彼女の身内に見られていい品では絶対にない。

「いやっ!?これは、違っ………」
「へえ。高坂くんって、こういうの好きなんだ〜!なんか意外〜♪」
「ま、待て!あのな、これは俺のじゃなくて…」
「大丈夫大丈夫!こう見えて、あたし口固いんだから!みんなには内緒にしておいてあげるって!」
「あ、ああ…」

うーん…ホントに俺は無実なんだがなぁ………。
日向は俺の弱みを握って、明らかに『してやったり』という表情をしている。まあ要するにいつものマセ顔ってわけ。
これじゃ完全にさっきと立場が逆転しちまった模様だ。
…でも、日向が黙っててくれるのは不幸中の幸いかもしれんな。桐乃の趣味を説明するはまだ早すぎる気がするし…。
俺が変な誤解されたままっていうのはかなり納得いかんが、後でなんとか……………




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