過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.9
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614:『会いたくなっちゃった』[sage saga]
2011/04/24(日) 01:07:36.03 ID:EukJvy5/0

《F.桐乃》

ったく…こんな時間に誰だよ?少しは俺の迷惑も……………って、桐乃からだと?
あいつ、なんだって電話なんか?すぐ隣の部屋にいるのに………

…と、そんな疑問を抱きながらも、とりあえず電話に出てみる俺。


「もしもし?」
『…ねえ、今からそっち行って一緒に寝てもいい?』
「え?いや、別にいいけど…」

そう返事するやいなや急に電話が切れ、すぐに桐乃が枕を持って部屋に入ってきた。

「…きた。」
「お、おう…。そ、それじゃあ、寝るか?」
「う、うん…」

今、俺と桐乃は同じベッドで寝ている。
でもいざこうしてみると何とも気まずいもので、会話がまったく弾まない。
さて、この空気をどうしたもんか………そうだ。この沈黙を打ち破るついでに、さっきの件でも聞いてみるか。

「そ、そういえば…なんでさっきは電話だったんだ?壁越しにでも言ってくれれば…」
「バカ!壁越しに聞こえる声って意外と大きいのよ!?もし下に聞こえたらどーすんのよ!!!」

確かにな…。何かの拍子で下に聞こえちゃマズいかもしれん。

実は、俺と桐乃が“兄妹”から“恋人”になったのはついさっきなわけで…。まだ当然両親に報告なんてしていない。
そりゃいつかは言わなければならないことくらいわかっているのだが………さすがに、『今日付き合って今日報告』ってのは、何となく早すぎるような気がしたのだ。

「でもさ、だったら電話なんてかけなくても最初からこうやって直接…」
「う、うるさい!そ、そんなに電話に食いつかなくてもいいでしょ!?
だって……『今日から兄貴と恋人なんだ』って思ったら、直接言うの恥ずかしかったんだもん……………」
「桐乃…」

そういえばそうだよな。今日からこいつは俺の妹であり、俺の彼女でもあるわけだ。
なんかそんな風に意識したら、急に俺も恥ずかしくなってきちまったじゃねーか…///

「こ、今度からは、いつでもこうやって来てくれていいんだからな?一々電話なんて必要ないんだぞ?」
「だからもう電話の話はいいって!
…でも………ありがと。おやすみ、兄貴…」
「ああ。おやすみ、桐乃…」

それからちょっとすると桐乃がスウスウと寝息をたて始めたが、こっちは何だかドキドキしちまってなかなか寝付けない。
結局俺は桐乃の頭を撫でながら、しばらくその愛らしい寝顔を見つめていた。


(桐乃編・終わり)




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