過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.9
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◆lI.F30NTlM
[sage saga]
2011/04/27(水) 02:04:48.92 ID:nM3F6G8yo
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案内された部屋には、簡素なベッド、その周囲には仰々しい機械とコード。その先にはこれまたゴツい機械が設置されていた。
その機械の近くには、研究員が数名作業をしていた。
ちなみに桐乃と黒猫は、俺とは違う部屋に案内されている。何でも、夢の内容を他者に知られないための配慮だとか。個人情報保護ってヤツかね。
「では、そちらのベッドで眠っていただけますか。時間になりましたら起こしますので」
「あ、はい。わかりました」
部屋に案内してくれた研究員に促され、俺は上着を脱いでベッドに横になった。
手首に脈拍を測るためのバンドを巻かれ、あらかじめ説明されたヘッドギアを装着された俺は目を閉じた。
睡眠を促進するためのアロマでも焚かれているのか、程無くして俺の意識は深く深く落ちていった。
「……さん。こ……かさん」
「ん……」
なにやら声が聞こえる。けど、俺は眠いんだ。もう少し寝かせてくれよ。
「こう……さん。高坂さん、起きてください」
「……んあ」
体を大きく揺さぶられ、俺の意識は強制的に覚醒された。
周囲を見渡すと、見慣れない白衣の人物が数人。それとゴツい機械群が目に入った。
「おはようございます、高坂さん。ご気分はどうですか?」
「へ……? あれ……?」
「実験は無事終了しましたよ。どこか優れないところはありますか?」
「い、いえ! 大丈夫です!」
「実験」という言葉で、俺は今の自分の状況を思い出した。
俺の言葉を聞いた研究員は笑顔を浮かべ、眠気覚まし用の熱いハーブティーを差し出してくれた。
「今見た夢の内容、覚えてらっしゃいますか?」
「え……と、ぼんやりとは」
「結構です。その内容を忘れる前に、記録した内容を確認していただけますか?」
「はい、わかりました」
ハーブティーを飲み終え、意識が完全に覚醒した俺は研究員に連れられ、夢の内容を記録した機械が設置してある場所に向かった。
大きなモニタには、様々なデータが映し出されていたが、それぞれが何を意味しているのかは俺にはわからない。
そのモニタに、新たなウィンドウが表示された。
「ここに高坂さんの夢の内容が表示されますので、確認をお願いします」
「わかりました」
俺は夢の内容を思い出しながら、指示されたウィンドウを見つめた。え〜と、確かあやせが出てきた気がするんだよな。
場所は……俺の部屋だっけか?
『お兄さん、今日は大事なお話があるんです』
『メールにも書いてあったな。それで、どうかしたのか?』
俺の記憶は正しかったらしく、ウィンドウには俺とあやせが映し出されていた。
場所は俺の部屋。服装は互いに制服。俺は椅子に座り、あやせは俺のベッドに腰掛けていた。現実ではお目にかかれない光景だ。
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