過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.9
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687: ◆lI.F30NTlM[sage saga]
2011/04/27(水) 02:05:15.27 ID:nM3F6G8yo
『その、ですね。えっと……』
『どうした? 言いにくいんなら日を改めるか?』
『い、いえ! どうしても、今日伝えたいんです!』

あやせはなにやら切羽詰った様子だ。というか、俺は夢の中でもあやせに相談をされてるのかよ。あれか? 俺って実は相談されるのがすごく好きなのか?
そんなとりとめもない事を考えていると、ウィンドウ内のあやせはなにやら決心した様子で立ち上がり、椅子に座る俺に近付いていった。

「なっ!?」

あやせの次の行動を見た俺は、つい大きな声を上げてしまった。
だが、待ってほしい。あやせの行動を知れば、俺が驚いてしまったことも理解できると思う。
その……なんだ。夢の中のあやせはな……俺に近付いて……いきなりキスしてきたんだよ。しかも口に!
わかってくれるだろっ!? いくら夢の中とはいえ、あやせが俺にキスしてきたんだぜ!? そりゃ大声も出るってもんだ!
っていうか、これって俺が見た夢の内容なんだよな? なんて夢を見てるんだよ、俺!!
たっぷり十秒はあっただろうか。あやせはようやく、唇を離した。現実の俺同様、夢の中の俺も驚いている。

『あ、あやせ。一体何を……』
『わたし、お兄さんが好きなんです。必死でそれを隠してきましたけど、もう無理なんです。もう、この気持ちを抑えられないんです』
『いや、だからってよ、いきなりすぎるだろ』
『それについては謝ります。でも、もう抑えられないんですよ。だから……今日は、お兄さんにわたしの全てを奪ってほしいんです』
『は? そりゃどういう意味……』

夢の中の俺があやせの真意を聞こうとしたが、それは出来なかった。
なぜなら、あやせはいきなりスカートに手を掛け、ファスナーを降ろし始めたからだ。
ファスナーが全て降ろされ、灰色のスカートがあやせの細い腰から落ち……る前に、映像が終了した。

「え?」
「ここから先は、性的な内容が多分に含まれる映像となっていますので、この場ではお見せすることが出来ません」

間抜けな声を上げてしまった俺に、研究員の一人が優しく語り掛けてきた。
そう言えば、これって実験だったんだよな。それで、ここにいる人達は俺の夢の内容を……。
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!! 今すぐ消えてなくなりたい!!

「それで、夢の内容はどうでしたか? 覚えていたものと変わりありませんか?」
「……はい。詳細は覚えていませんけど、出てきた人物と場所は合ってました」
「そうですか」

俺の回答を聞いた研究員は、手に持っているボードの上の紙になにやら書き留めている。
今すぐこの場を立ち去りたいが、どうしても、どうしても聞いておきたいことがあった。

「あの……」
「はい、どうかされましたか?」

手元の書類に何かを書きながら、研究員は俺の声に反応してくれた。
俺は意を決して……どうしても聞きたいことを口にした。

「この映像って、もらえるんですかね?」


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