過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.9
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◆Neko./AmS6
[sage saga]
2011/05/02(月) 22:31:12.93 ID:D+xw36Tuo
俺は風呂場の脱衣所の戸をそっと開け、あらためて廊下に誰もいないことを確認してから、
安心してゆっくりと服を脱ぎ始めた。
まぁ考えてみれば、あやせのヤツは俺が外から汚れて帰ってくるだろうと気遣って、
あらかじめ風呂を沸かして置いてくれたんだろう。
さっきは少し言い過ぎちまったかもしれん。仕方ねえ、風呂を出たら謝んなきゃな。
すぐにでも湯船に飛び込みたいところだが、そうするとお湯が汚れちまうと
いつもあやせが口を酸っぱくして言うもんだから、俺はそれに従って丁寧に身体を洗うと、
ようやく湯船に身体を沈めた。
「やっぱ、妹はいいよなぁ〜。……弟じゃあ、ここまではしてくんねえだろうしな。
あやせを産んでくれたお袋には、感謝しなくちゃいけねえよな」
「お兄さん、感謝するのなら、わたしに感謝してくださいね。お風呂を沸かして置いたのも、
こうしてバスタオルと下着を持ってきてあげたのも、全部わたしなんですから」
心臓が止まるかと思っちまったよ。
俺が慌てて風呂場のガラス戸に眼を向けると、その型板ガラスの向こう側には
バスタオルらしきものを手に持って仁王立ちをしている、あやせのシルエットが映っていた。
そういや俺、着替えも何も持たずに風呂に入っちまったんだっけ。
どんだけあやせってヤツは、気が回るヤツなんだかね。
「これで風呂場のガラス戸がガチャっと開いて、お兄さんお背中を流しましょう――」
「お兄さんっ! 心の声がダダ漏れじゃないですかっ。
……本当に開けちゃいますよっ」
「あやせっ、それだけは勘弁してくれ。俺にも心の準備っつーモンがあんから」
「もう、冗談はそれくらいにしてください。着替えは、ここに置いておきますから」
あやせの気遣いに感謝しつつ、俺は風呂場にも鍵を付けるって考えたヤツにも感謝した。
だって、あやせが脱衣所を立ち去る際に、小さく舌打ちするのを聞いちまったんだもん。
俺は風呂場の外の気配に全神経を集中させ、音を立てないように風呂から上がると、
あやせが用意してくれたパンツを速攻で穿いた。
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