過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.9
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◆Neko./AmS6
[sage saga]
2011/05/03(火) 20:33:00.33 ID:fK0gY2ago
結婚して以来、俺はあやせの両親に遠慮して、一度も実家へ帰ったことがなかった。
まだ若いからと、あやせとの結婚に反対した親父やお袋に合わせる顔もなかったし、
何よりも妹の桐乃に会うのが怖かった。
桐乃から、一番の親友だったあやせを奪っちまったのは俺だもんな。
そんな俺を桐乃がどう思っているかなんて、想像するだけでも怖かった。
しかし、それらはすべて俺の杞憂に過ぎなかったと、帰ってみて初めて分かったよ。
あやせの家を飛び出してきた俺を、親父もお袋も温かく迎え入れてくれたんだ。
ちょうど夕飯時で、俺はお袋に急かされるままに手を洗い食卓についた。
久しぶりに食べるお袋のカレーは死ぬほど美味かったよ。
親父は相変わらずの無口だったが、晩酌をする口元が緩んでいたのが印象的だった。
俺が最も恐れていた桐乃は終始無言のまま、黙々とカレーを口に運ぶだけだった。
結局、帰宅してから夕飯が終わるまで、俺と桐乃が会話を交わすことは一切なかった。
仕方なく食器を流しに置いて、俺は荷物を持って自分の部屋へと階段を上がった。
俺は自分の部屋のドアを開けた瞬間、その場に立ち尽くした。
なぜかって、俺がこの家を出たときと、何一つ変わっちゃいなかったからさ。
綺麗に掃除はされてたけど、俺が残していったものはすべてそのままになっていた。
この部屋は俺が出て行ったときから、時間が止まってたんじゃねえかと思うほどだった。
すぐに俺は階段を駆け下りると、キッチンで洗い物をしていたお袋に礼を言った。
しかし、お袋の返答は、俺の予想を遥かに超えるものだった。
「京介、あんたの部屋はね、桐乃が誰にも触らせなかったのよ。
母親のわたしにもね。……あんたの部屋には、誰も入れさせないといって聞かなかったの。
そうじゃなかったら、今頃はとっくに物置になってたわ」
俺は溢れ出る涙を拭うこともなく、階段を駆け上がると桐乃の部屋のドアをノックした。
しばらくすると静かにドアが開かれ、不機嫌そうに桐乃が顔を出した。
喉元まで言葉が出掛かってるのに、久しぶりに桐乃の声が聞けるってのに……
「……桐乃……ありがとな。俺……俺さぁ……」
桐乃は不機嫌そうな顔を作るのにも限界がきたらしく、頬をひくつかせながら俺に言った。
「お、お帰りなさい……バカ兄貴」
「……ああ……ただいま」
実家へ戻った日の夜、俺は久しぶりに自分の部屋のベッドで眠った。
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