過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.9
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◆NAZC84MvIo
[sage saga]
2011/05/04(水) 00:10:29.66 ID:iWfXVOwW0
あやせの嗚咽だけが響く静寂を引き裂いたのは桐乃だった――
「泣いててもいいから早く言っちゃいなよ」
「え?」
急に桐乃に声をかけられて思わず振り返る。なんかあやせの方を向いて不思議な表情をしている。
「本当、あやせが羨ましい。あたしもこんな兄貴が欲しかったなあ・・・」
「桐乃・・・?」
「ほらぁ!はっきりさせないと盗られちゃうよ?あたしの他にもライバルはいるんだからね?」
どういう意味だよ。ライバルとか盗られるとかって・・・
ふと、自分の腕の中を見るとあやせが俺をじっと見つめていた。
「な、なんだどうした?俺の顔に何かついてるか?」
「・・・・・い、今からつけるんです」
ぐいっと顔を引き寄せられたかと思ったら、俺のほっぺたにあやせの唇が触れた。
「えっ?えっ?えぇ〜〜〜〜〜〜〜!?」
「なんでそんなにびっくりするんですかっ!!」
「だって・・・だって・・・」
「あんたってさぁ、ほんっとに鈍いよねぇ。そこだけはあやせが可哀相だわ」
「どういう意味だよ!?」
「へっへ〜、それは愛しの妹様から聞けばいいじゃん。もう、あたしから聞く必要ないでしょ?」
意味深につぶやいて『それじゃあね♪』と桐乃は去っていく――
この状況で俺になにをしろと?
「お兄さん?」
「あ、ああ。どうしたあやせ?」
「お兄さんは、わたしのお兄さんなんですよ?」
「もちろんそうだ」
「一生ですからね?」
「当たり前だろ!」
「それならいいです」
ポフっと再び俺の胸に顔を埋める。猛烈に可愛いのはいいんだけど、そのまま一人で納得しないでくれよ。
俺にはイマイチこの状況が飲み込めてないんだ――
「あの・・・」
「な、なんだ?」
「わたし・・・本当はあの告白嬉しかったんです・・・」
うなじまで真っ赤に染め上げて告げられたその告白に、俺の意識はブッ飛んでいった――
見たかお前ら!!俺の妹はこんなにも可愛い!!
今度こそ終わり
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