過去ログ - 哀川潤にうってつけの日 【戯言バナナフィッシュ】
1- 20
11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県)[sage saga]
2011/03/28(月) 16:08:21.94 ID:PxaCltfEo
さらに補足として付け足しておくならば、私自身が彼の性格や思想といった

ものを正確に描写できる自信がないことも、ひとつの大きな原因としてあるのだ。

私はここ何年も彼についての小説、あるいは彼の作品を盛り込んだ詩集といった

ものを書いて出版しようとしているのだが、いざ机に向かって書き始めようとすると、

何時間もSとの過去の思い出に浸るばかりで、結局一向に文章がまとまる気配を見

せない状態になってしまうのだ。それは10年前と比べれば私の中の彼の存在が幾分

元の大きさに戻ったといえども、今でもSがちょうどあの「マクベス」のバンクォーの幽霊

のようにしばしば頻繁に私の記憶から出たり入ったりするからである(おそらくこのことは

私だけではなく、私の兄弟たちも同様だろう) そしていつも、私に意味深な言葉を

投げかけて、何気ない微笑を浮かべながら去っていくのである。強いて言うならばSとは

こういった男であり、私たち家族や友人、さらには見知らぬ他人までもが困っている時に

颯爽と現れ、まるでその場にいたかのように問題の根底を瞬時に理解して、われわれに

的確なアドバイスといったものを残していく。しかもそれでいて彼にはまったく気取った

ところはなく、むしろ私たちの直面していた困難が解決されたことをまるで自分のことの

ように喜ぶような、一種の悟りを開いた解脱者や隠者と言われる人たちと同等、といっても

過言でもないような人物であった。 


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
33Res/33.54 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice