202:ティーカップに、欲望を10 ◆hwowIh89qo[ガンダムの次はACネタでした。まぁ、FAしか知りませんが。]
2012/01/28(土) 21:25:55.84 ID:1bve/6vv0
「じゃあ、そうしましょう……あ、ところで、秋川君」
彼女はレジカウンターの方に目線を向けながら、僕に尋ねてきた。
「やっぱり、このお店もロボットに関係しているんでしょうか?」
「どうだろう……」
レジカウンターに鎮座していたのは、一つのプラモデル。
なるほど、『メガリス』は何も巨石記念物の意味ではなく、店長は遺跡マニアではなくゲーマーなのかもしれない。
そうか、発電所の方か……。変なところから名前を取ったものである。
*
女の子の部屋なのだから、当然女の子らしい部屋である。
小奇麗にまとまっており、全体的にコンパクトな印象を受ける。
掃除もまめにしているのだろう、埃なんかが積もっている……ということもない。
僕の部屋よりは数段清潔らしい。もっとも、僕も掃除をしていないというわけではないが……。
彼女のようにまめにしているかとなると、頷けない。
「ねぇ、秋川君」
彼女は僕の名前を呼んで振り向くと、唐突に抱きついてきた。
僕は彼女の肩を優しく握り、それを受け入れる。彼女は僕をやや見上げて、言葉を続けた。
「きす、してください」
「約束、だったからね」
彼女のその柔らかそうな唇に、そっと口づけする。
少し時間をおいたせいか、リンゴの香りというよりは、紅茶の香りがした。
触れるだけの、所謂バードキスというやつだが、それでもその破壊力といったらない。脳髄が融解でもしてしまいそうだ。
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