104:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県)[saga]
2011/04/02(土) 21:11:52.67 ID:3VwabWPNo
― 魔王城 魔王の寝室 ―
少女「ふぅ、すっごく泣いちゃったなぁ」シュッシュッ
メイド長「お髪(おぐし)が梳けましたよ」
少女「ありがとうございます」
メイド長「……魔王様」
少女「なんでしょう?」
メイド長「私の昔話をさせていただいてもよろしいでしょうか?」
少女「メイド長さんの、過去ですか?」
メイド長「はい。ご存知の通り、私は元々は人間でした」
少女「以前おっしゃってましたね」
メイド長「少女友様は、私だったのです」
少女「?」ホェ
メイド長「私の友だった女性は2代前の魔王です」
少女「そ、それって……」
メイド長「はい。勇者と共に捕らえられ生きたまま実験台にされ、嬲り殺しのような目に」ギリッ
少女「……」
メイド長「彼女達の敗因は最後までお互いに反目し続けた事です」
少女「魂の鎖に縛られたままだったんですね」
メイド長「はい。私は当時、あの二人の間に立ってなんとかして仲を取り持とうとしました。彼女達も魔王様と勇者のように幼馴染だったのです」
少女「魔王と勇者の魂は幼馴染に転生しやすいのかな?」
メイド長「それはわかりません……今まで調べた者がおりませんので」
少女「お話の腰を折っちゃってごめんなさい。続けてください」
メイド長「はい。私は魔界と人間界を往復しながら彼女達が反目する原因が魂の鎖だと突き止めました。ですが、解除方法を探している間に……」
少女「捕まってしまった」
メイド長「実験という名の拷問の果てに無残な殺され方をした二人の遺体は未だにあいつらの手に……」
少女「知って、います。どんな事をされたのか、どんな扱いをされたのか、そして、今でも」ギュッ
メイド長「申し訳ございません。魔王様には魂の鎖で受け継いだ記憶があったのですね」
少女「ううん、大丈夫です。話してくれてありがとう。続けてください」ニコッ
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