21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県)[saga]
2011/03/29(火) 00:06:14.59 ID:D6BnVlAAo
巨烏賊「ご記憶がまだ戻っておられないと伺いましたが」
少女「記憶っていっても、私は私だから魔王の記憶とか言われても……わかんないよ」シュン
巨烏賊「……失礼いたしました」
少女「魔王って、どんな人なの?」
巨烏賊「私が知る部分というのはほとんどございません。私のような者が魔王様にご拝顔願えるなど本来ないことですので。しかしながら、前魔王様の事で知っております事といえば、厳しいお方とお伺いしたことはございます」
少女「厳しい人、ですか」
巨烏賊「はい。冷徹なまでに厳しいと。場合によっては魔族の犠牲も厭わないお方だと伺っております。ですが、魔族の事を絶えず思ってくださっていたとも」
少女「ほぇー」
巨烏賊「貴女様はお心のお優しい方だとお見受けいたします。ぜひともその暖かい光で我々を導いてくださいませ」
少女「うー、よくわかんないけどがんばる……?」
メイド長「魔王様、こちらにおられましたか」
少女「メイド長さん」
メイド長「皆で探しておりました」
少女「ごめんなさい。道に迷っちゃって……」
巨烏賊「それでは、私はこれにて失礼いたします。魔王様に栄光を」ブクブクブク
メイド長「色々な場所に行っておられたようですね」
少女「はい。花守りさんや調理師長さんにもお会いしました」ニコッ
メイド長「皆魔王様とお話ができたと喜んでいましたよ」
少女「魔族の人たちってみんな怖い人ばかりだと思ってたんですけど、違うんですね」
メイド長「もちろんです。互いに諍い合い、戦った記録は確かにございますが、今は魔王様の下、一致団結しております」
少女「人間とは、仲良くできないの?」キュッ
メイド長「……」
少女「ごめんなさい。私……」
メイド長「いえ、魔王様が悪いわけではございません。魔王様はお優しい方ですからそう思われるのですね。素晴らしい事だと思います」ニコッ
少女「……」
メイド長「やはり、人間界にお戻りになりたいですか?」
少女「うん……」
メイド長「そう、ですか」
少女「ごめんなさい」
メイド長「謝らないで下さいませ。魔王様はまだこの世界に慣れておられないのです。私共も色々考えておりますので、あまり気落ちなさらないで下さい」
少女「はい」
メイド長「さぁ、晩餐の為のお召し替えの時間です。湯浴みをしましょう」
少女「うんっ」ニコッ
メイド長「そういえば」
少女「ふぇ?」
メイド長「吸血鬼が屋上で抱腹絶倒状態だったのですが、魔王様は何かご存知ありませんか?」
少女「……知りませんっ!」プクー
メイド長「?」
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