113:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/04/23(土) 08:34:13.48 ID:SJjiHYjwo
「お前を叩きのめすのに不便はねえ。とにかく何でもいいから聞かせろよ」
新しい魔術の実用化のため、少女の魔術について調べたい。
そう言って裏路地に彼らを連れてきた彼はふん、と鼻を鳴らした。
それをしばし眺めて、ウィリアムはすこし考える。
「そうだね……じゃあ僕が分かることは一つだけだ。
彼女が使う魔術は僕たちが知っているものとは異なること」
血陣魔術。それが今広く世界で知られている『魔術』と呼ばれものだ。
血で構成陣と呼ばれるものを描画し、それによって力を取り出す技術である。
血がなくては構成陣が描けない。構成陣が描けないということは魔術として成り立たない。
そういうものだ。
だから、血も構成陣もなく魔術を使って見せた彼女ははっきりと異常だった。
「んなこた分かってる。だからこそそれをモノにしようってんじゃねえか」
「そうだね。だけどそのためにはまず違いを認識しないと駄目だよ。
彼女は血と構成陣を必要としない魔術を使用しているように見える。
だからそれは新しい魔術体系じゃないか、そう考えられるわけだ」
「まあそうだな」
「でもそれは正確じゃない」
「ん?」
相棒が片方の眉を上げる。
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