180:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/05/08(日) 22:36:17.85 ID:E4eg+KHMo
何度も聞かされた話だが、果たして、と思う。
自分はそれに応える強さと優しさを手に入れてきただろうかと。
(いいや)
考えるまでもなく。
強さと言うならば、自分はいつも卑怯に逃げ回っている。卑屈にただただ耐えている。
そこに強さはあったろうか。
優しさと言うならば、自分の思いやりは、どこか他人に嫌われないための自衛策。
そこに優しさはあったろうか。
唇をかみしめるだけの甲斐性もなく、ウィリアムは情けない心地で息を吐いた。
月の光は、雲に隠れたのだろう、先ほどよりも弱く思える。
家を出る直前に見た、父の呆けた顔を思い出した。
それからようやく眠りに落ちた。
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