253:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/06/20(月) 16:23:37.99 ID:Z6ZcJh/Vo
まんじりともせず、ウィリアムはじっと檻の格子を見つめていた。
洞窟のやや奥の方からは、かすかな寝息が聞こえる。
相棒は焦燥すら感じることはないらしい。その図太さが少々うらやましかった。
闇の中、空気が静かに流れていく。
夜はゆっくり更けていく。
と。
かた……
わずかな音が牢屋の入口の方から聞こえた。
はっとして顔を上げた。少々うとうとしていたらしい。眠りかけていたことに我ながら驚いた。
低い声が聞こえてくる。
「今開ける」
それは聞き覚えのある声だった。
295Res/175.48 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。