275:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/07/28(木) 20:57:24.21 ID:1n82qtylo
立ちあがって見える光景にあまり変化はない。
相変わらずうす暗く、月の光が冷たい。周りに強盗たち。
彼らの表情が驚きに染まり、足元に強盗の頭が倒れていることを除けば、静かな夜のままだ。
「がっ……あ……」
「お頭!」
強盗の何人かが走り寄ってこようとしていた。
ウィリアムはそばに落ちていた頭の短剣を拾い上げ、それをもとの持ち主につきつけると強盗たちを恫喝した。
「近付くなッ! 近付けば彼の命はないぞ!」
「お頭になにをした!」
ウィリアムは頭にかがみこみ、彼の背中から小さなそれを引き抜くと、足を止めた強盗たちにそれを掲げて見せた。
「これは毒矢だ! 矢じりには猛毒が塗りこめられている!」
どよめきが広がった。様々な内容のそれらは、総合するとこう聞こえた。
「矢だと? 一体どこから?」
「俺だよ!」
今にも笑い出しそうなその声。
「このオルトロック・アロー様が! お前たちの頭領を討ち取った!」
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