過去ログ - 騎士見習い「もう疲れたよ……」
1- 20
41:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/04/02(土) 21:11:33.64 ID:rVhEFPKqo

     ※


 机で書類を読んでいた壮年の彼――キリト・スライは副官の呼ぶ声にしばし気付かなかった。

「……なんだ?」
「良かったのですか騎士団長」
「彼らか」
「ええ、何とでも理由を付けて免職を取り消すことはできたはずです。相手はあのアロー家ですよ?
 私も表向きは平静を演じましたがこれはかなり……」
「そうだな」

 書類を読む目を止めずに彼は応じた。

「ならばなぜ?」
「年長者の義務だからな」
「はい?」

 やはり書類から目を離さないまま騎士団の頭は続けた。

「後進の育成だよ」
「つまり?」
「彼らには期待している。そういうことだ」

 彼は淡々と書類にサインを施した。

「……アローの男とは言え、少々荷が重すぎやしませんか?」
「獅子は子を幾百もの試練で鍛えるという」
「彼は乗り越えると?」
「さて……」



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
295Res/175.48 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice