過去ログ - まどか「もう大丈夫だよっ」まどか「あなたは……!」
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876:[saga]
2012/03/22(木) 16:48:00.83 ID:bG+ciPA7o

杏子「――まぁ、そう言う手もあるかもね」

背後の爆炎に結んだ髪を揺らしながら、杏子は背を伸ばした。
4本の手足でしがみついている恭介と対照的に、彼女は何の苦もなく洗濯ヒモの上に立っていた。

恭介「……脱出するってこと?」

うんうん、という頷きが返ってくる。
しかし恭介は、それは別に自分へ返した頷きではないような気がした。

恭介にはこの突然現れた救世主(?)が何を考えているのか全く分からなかった。

まず人の顔を見るなり「なんであんたがこんなところにいるんだよ」だ。
彼は仁美が戻ってくるのを、橋の上で待っていただけだった。
またなぜか彼女は彼のことを知っていて、最初の驚きの後はいちいち舌打ちされたり、
さやかのことを聞いてきたり、ここからの脱出法を知っていることを仄めかしてきたりするのだった。

恭介には杏子が何を考えているのか全く分からなかった。


杏子「――――」

不意に小さく首を振って、彼女はパッと目を開く。
背後で派手に爆炎を噴き上げる防壁に背を預けながら、どこか吹っ切れたような表情で恭介を見下ろした。
何か素晴らしいアイデアを得たかのようだった。しかし恭介は嫌な予感がした。

杏子「ダメだ。やっぱそりゃダメだよね」


恭介「……えっ?」

杏子「いざ、さやかを見つけた時に、何もできないんじゃ意味がないからね」

恭介「何を言って……」

杏子「あたしがあんたたちの件について部外者だってのは事実なんだよ。
だから、ちょうどいいし、ちょっとあんたに取材したいのさ」


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