過去ログ - まどか「もう大丈夫だよっ」まどか「あなたは……!」
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945:[saga]
2012/04/05(木) 14:33:28.42 ID:+Rg7gGZSo

そのとき、不意に、締めつけが少し弱まった。
ドッと頭に血液が届くのが分かる。もっとも、まだ手を離したわけではなかったけれど。


使い魔「……本物の巴マミは、こんなことする訳ないって思っているんでしょ?」


先までの興奮状態から一転、使い魔は急に真顔で囁いた。
血液が届き、視界が徐々に晴れ渡っていく。目の前には口だけで軽く息を整えているマミの顔があった。
まどかの晴れた視界いっぱいに、その無表情が広がって、不気味に近づく。瞳孔がほとんど散大してしまっている。

まどかは怯えながらも、もちろんその通りだ、と心の中で思った。


使い魔「――ところが、そうでもないのよ?」


囁く。
瞳がガラス玉のように、生気を失っていく。

使い魔「というのも、私の本質は真似することだから。私は巴マミの深層心理を読み取ったの。あなたのもね。
さっき、あなたたちに当たっていたスポットライトみたいなのがあったでしょう? あれでバッチリともらったわ」

使い魔「つまりね……」

使い魔「これは、巴マミの深層心理を読み取った結果の行動なんだよ?」

まどか「……」

使い魔の瞳に、ふっと生気が戻る。
今度は一転して優しい暖かな光が表情に満ちる。使い魔は、さらに囁く。

使い魔「彼女は、あなたに依存している」

使い魔「あなた無しでは、もう生きられないの」

使い魔「けど別に、彼女が自ら望んだわけじゃないわ」

使い魔「他でもない、あなたが、彼女をそうしたのよ」

まどか「……!?」

そんなはずはない。まどかは絶句していた。
まどかの眼前、唇も触れ合う距離に迫るマミの顔。巴マミは、鹿目まどか無しでは生きられない――。
そんなはずはない。そんなはずはない。そんなはずはないのに。


まどかは、口元に浮かぶ猛烈な笑みを消すことが出来なかった。


それをじっと見つめたあと、マミは満足げに微笑んだ。
口元がキュッとつり上がる。歯の隙間から漏れた吐息が、まどかの半開きの口内に侵入する。使い魔は、さらに囁く。

使い魔「……自覚出来たわね」


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