過去ログ - まどか「もう大丈夫だよっ」まどか「あなたは……!」
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964: ◆D4iYS1MqzQ[saga]
2012/04/10(火) 23:35:26.12 ID:43co6dr4o

マミ「そっか」

じゃあ、と言ってマミは顔を戻した。片足を曲げ下の壁を蹴って窓枠から下りる。
光の中で、二人はどちらからともなく手を取り合った。向かい合うと、何を言おうとしているかも分かった。
マミはこれから魔女を救うつもりで。まどかはそれを陰から支えるつもりで。しかし多くを語る必要はない。

マミ「――次、行きましょうか!」

まどか「……!……はいっ!」

マミの揺るぎなく力強い宣言に、まどかは一瞬目を潤ませ声に詰まりながら、元気よく返事した。
もはや、手を取り合う二人に魔法少女の真実など当たり前の前提に過ぎなかった。二人はそれを乗り越えて、先を見る。
いずれ魔女になる運命だとしても、魔女を人間を魔法少女を救う。その難題に挑む覚悟を決めていた。

マミ「……来たわね」

と、先に察知したマミがちらりと振り向いた先、部屋の入口の扉が外側からバンバンと叩かれていた。
鍵はないのだからノブを回せば開くはずだが、それも分からない知能レベルの追っ手らしい。
しかし力だけはあるようで、木製のヤワな扉は今にも外れてしまいそうだった。

実はこの部屋にはもう一つ扉があった。さっきまでは椅子で塞がれていたのだが、その椅子はもうその辺の木片と化している。
そこにマミが近づいた。肌色で少し肉付きの良い槍が躊躇なく破り抜く。マミが軽く回した足による一撃。

宇宙船のハッチが内圧で弾け飛ぶみたいに、扉が勝手に外側に吹っ飛んでいった。
実際、部屋の外は深淵の宇宙空間のように真っ暗だった。扉の奥は別の異空間につながっていたらしい。

まどか「わぁ――――」

単純な好奇心からまどかの瞳が輝く。しかしワクワクする間もなく、時はすぐに巡ってきた。
物凄い音と共に背後の扉がついに倒れたのだ。二人は振り返りもせず部屋の外へと駆け出していく。

まどか「……さむっ!」

マミ「急に夜になったからだわ……でも、気温はさほど低くないはずよ」

まどか「後ろの人、来ないのかな……っていうか、来た道がなくなってる……!」

マミ「魔女が、直々に相手をしてくれるってことじゃない?」


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