過去ログ - 上条「…ディアボロ?」13
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657: 『挿話−4』:『学園都市』嵐警報!!――『空白』の4日間の話―― ◆K/7LL5shls[saga]
2011/04/08(金) 14:44:43.83 ID:KoDBN7oe0


佐天「…………」

対する佐天は、彼女の言葉を静かに受け止めて、
暫時、視線を空に巡らせ、何かを考える様なそぶりをした後、出し抜けに―――

佐天「ねぇ」
佐天「キスしよっか」
欠番個体「……え?」

呆気に取られた『欠番個体』が何か反応を見せるよりも早く、
佐天の手が彼女の顎先へと伸びて、自分の方へと彼女の顔を引き寄せると、

佐天「―――ん」
欠番個体「――――」

その唇を、自分の唇で塞いだのである。
それは、極々普通の親愛の口づけであった。

佐天は、紅くなった『欠番個体』の唇から、
自身の唇を放しつつ、アハハと笑い―――

佐天「もっと肩の力を抜きなってさ」
佐天「今のうちからそんなだと…気が滅入っちゃうじゃん」

どうやら、自分の緊張を解そうと、やってくれた事らしい。

欠番個体「(それにしたって…)」
欠番個体「(キスをする意味はあるんでしょうか、と)」
欠番個体「(ミサカは疑問に思います…イヤ、ワルクハナインダケドネ。ムシロミサカテキニハバッチコイ)」

―――単なる『趣味』である。『まっ、このキスは気にしないでくれ』と言う事なのだろう。

佐天「大丈夫だって…そんな気張らなくてもさ」
佐天「だって―――」

佐天「『私も』ついてるんだから、アナタに」
欠番個体「!?―――しかし、これ以上あなたが戦う必要は―――」

佐天の言いだした事の意味は、自分も戦うと言う事。
それに驚いて、何か言わんとする『欠番個体』の唇に、佐天は人差指を当てて、
その言葉を遮った。

佐天「水臭い事は言わないの。ここまできたら一蓮托生よ」
佐天「それに…ミサカちゃんって何処か危なっかしいから」
佐天「私が、隣にいてあげないとね」

佐天「『友達』としてさ」

『欠番個体』は最早『孤独』ではない。
彼女の傍らには、生まれて初めて出来た、友達の姿がある。
彼女の戦いは、決して孤独ではないのだ。

―――そして、そんな友は、佐天涙子だけでは無い。




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