699:『究極生物編』：第16話 ◆K/7LL5shls[saga]
2011/04/08(金) 23:00:27.92 ID:KoDBN7oe0
―――『８月２１日』
その日も、夜明けの太陽は何の変哲も無く、
昨日もそうだった様に昇り、昨日と何も変わらぬ姿で一日の始まりを告げた。
しかし、自然的には昨日と殆ど変らぬこの夜明けも、
『学園都市』の住人、殊、『バオー』に関わった全ての人間に取っては、
この日の夜明けは、特別な意味を持っていた。
―――『チョコラータ』も引き起こした『バイオテロ事件』を原因に
―――『学園都市』全域に敷かれた厳戒態勢
それが解除される日こそが、この『８月２１日』。
予期せぬ小休止の間も、休むことなく、刃を研ぎ澄ませ、
弾倉に銃弾を込め、来るべき戦いに備え続けた、二つの陣営。
『カモッラ』とその協力者達。
『ネオドレス』と、それに纏ろう者達。
この両陣営が、戦いの火ぶたを再び切って落とすであろうと、
双方が考え、それに備えた日付。それが『８月２１日』。
―――それは奇しくも、『正史』において
―――『上条当麻』が、『一方通行』を破り、その体を地面に沈めた日
―――そして『この世界』においても、長引いた『抗争』にケリをつけるべく
―――双方が相動き、双方が相激突する日であり
―――『究極生物』に纏わるこの『抗争』に決着のついた日であった
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