895:1 ◆K/7LL5shls[saga]
2011/04/09(土) 23:01:03.86 ID:dn0iiaF30
―――御坂美琴は待ち望んでいた。
ずっとずっと……待ちに待っていた。
この男と再び対峙する、この瞬間を!
色素が抜けた様な『白い髪』『白い肌』。
その容貌とは対照的な、どこか異郷の気配すら漂う『黒い服』。
そして、邪悪な光を宿す『赤い瞳』。
嗤った口元から覗く、八重歯の様に先の尖った長めの『犬歯』。
―――『学園都市』…『最強の男』
―――『虐殺者』にして『触れ得ざる者(アンタッチャブル)』
―――『妹達の仇』であり、かつて、自分が手も足も出ずに敗れた相手!
御坂は、喜悦と憎悪が混じり合った声で、その名を叫んだ!
御坂「アァァァァァァァクセラレェェェェェェェェェタァァァァァァァーーーーーッ!!」
一方通行「うるせェなァ……そんな大声で呼ばなくても聞こえてンだよ」
―――『神の息子/DIOの血統』…『一方通行』の推参である
一方通行「(くけこか……完全に予定外の展開だがァ)」
一方通行「(待つのも飽きてとこなンだよ)」
一方通行「(いつぞやの時は邪魔されたが)」
一方通行「(こじゃあ…邪魔する人形どもいねェ)」
一方通行「(『オリジナル』と戦れば…面倒くせェ単純作業も短縮できるだろうし)」
一方通行「(何より……)」
『一方通行』は見た。
自分を見つめる御坂の瞳。
破裂せんばかりの憎悪が渦巻く、鬼の様な怒れる瞳。
一方通行「良い目をするようになったじゃあねェかァ」
一方通行「前と違って…楽しませてくれるンだろうなァ?」
―――ここに居るのは、もはや今までの『御坂美琴/超電磁砲』では無い
―――あの『暗部』きっての『殺し屋/壊し屋』である麦野沈利を軽く蹴散らしたこの女は
―――自分と同じく…『化け物』と呼ぶにふさわしい。
御坂「ええ…退屈する暇なんてあげないわ」
御坂「付き合ってもらうよ……みっちりと、ね」
自分を見て楽しそうに笑う『一方通行』と同じ様に、
御坂もまた、口で三日月を描いて、血の様に真っ赤な舌で唇を舐めた。
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