過去ログ - キャーリサ「家出してきたし」上条「帰って下さい」 2
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100:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)[saga]
2011/04/06(水) 00:31:53.31 ID:zEIeBwxqo

彼の目に飛び込んできたのは、撃墜された一機のヘリだった。
下方に視線をやると、城門前にいる一人の少女が空へと視線を向けている。
さらに轟音が近くで鳴り響いた。
少女の放った音速を超える弾丸が、ヘリのプロペラを打ち抜いたのだ。
内部にてパニックになっているパイロット達。
乗員の命を奪わないのは何も人道的な理由からではない。
それはつまり


騎士団長「ちっ!」


騎士団長はヘリの機体を受け止めて大地へと舞い戻った。
つまり、騎士団長は兵士の命だけでなく、宮殿内にいる人々の命を守るために、そのヘリの撃墜を食い止めなければならないのだ。
それもこれも、全てはキャーリサの策のうち。
最初から最後まで、彼女の掌から出ることは出来なかったと騎士団長は自嘲気味に笑う。


騎士団長「『軍事』のキャーリサ……こと用兵において、姉のリメエア様に引けを取らんな」


落ちていくヘリへの対応に回らざるを得ない状況を作り上げられ、騎士団長はそこでようやく完敗を受け入れることにしたのだった。


そしてヘリの内部に到着し、それを見下ろす上条とキャーリサ。


オリアナ「ふう。ワイヤーの締め付けがきつくてお姉さん興奮しちゃった」

五和「上条さん、大丈夫ですか?」

オリアナ「あ、ダメダメ」


ヘリを操縦していた五和が声をかけてくるも、オリアナが手をあげてそれを制する。
眼下に見下ろす光景。
戦場と化したバッキンガム宮殿から、戦いの音が消えていく。


キャーリサ「私達の勝ちか? とーま」

上条「そうみたいだな」


ポツリと呟いたキャーリサに、気が抜けたように応える上条。
やがて上条の手を握り、キャーリサは少女のような笑顔を浮かべて言った。




キャーリサ「―――家出してきたし」




上条「――――もう帰さねぇよ」




楽しげに言葉を交わした二人を見て、呆れたようにオリアナと五和は肩をすくめた。




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