過去ログ - キャーリサ「家出してきたし」上条「帰って下さい」 2
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82:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)[saga]
2011/04/05(火) 23:45:47.14 ID:IFX5FSTFo

囀る小鳥のような、若い女の声だった。
ゾッと背筋に冷たい衝撃が走りぬけていくステイルと土御門。
二人はある種もっとも危惧していた。
この女が戦いの中に介入してくることを。
こちらの意図の全てを看破し、その上で何をしでかしてくるかを読ませない底知れなさを感じる老獪さを持つ女。
硬く封鎖された大広間の方向から、ペタペタと足音を静かに鳴らして歩いてくるのは


ステイル「最大……主教……」


身長の二倍以上もある金色の髪を揺らす18歳の少女のような外見に微笑を浮かべた彼女はイギリス清教が最大主教。
清教派の長にして魔術師。
ローラ=スチュアートだった。


禁書「……」

ローラ「あら。かような困りたる顔を見せられど、私にはどうしたることも出来なしよ」


馬鹿みたいな日本語を用いる彼女は、土御門を見て微妙な顔をする。
自分のこの日本語がおかしいことを指摘されて久しいが、その元凶は土御門がわざと教え込んだことに起因している。
苦笑する土御門からプィッと視線を逸らし、インデックスに意味深な微笑で一瞥くれた後ステイルを見据える。


ローラ「ステイル……訊きたしことがありけるのだけれど、構わぬかしら?」


周囲に視線を送る様子も無く、ローラは無邪気な微笑を浮かべたまま問いを投げかける。
ステイルは務めて平静を装うが、事と次第によっては彼女を相手にしなくてはならないのかとも考えていた。
ローラはインデックスの遠隔制御霊装を持っている。
魔術師への対応で10万3000冊の魔導書を用い、不可のかかっているところにそんなものを使われればどうなるか。
少なくとも事態が好転することはないだろう。
土御門も口元には余裕の笑みを張りつかせているが、視線は鋭く二人の様子を捉えて離さない。


ステイル「何か? ……最大主教」


たっぷりと間を開けてステイルは厳しい口調で問いを返す。
そしてローラはそれに応えた。



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