過去ログ - キャーリサ「家出してきたし」上条「帰って下さい」 2
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84:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)[saga]
2011/04/05(火) 23:52:07.42 ID:IFX5FSTFo

神裂「唯――――」


それは人知を超える必滅の斬撃。
聖人の持つ力の全てを引き出し、立ち塞がる者を一刀のもとに斬り捨てる、完成された魔術による抜刀術、『唯閃』。
彼を相手に、決して躊躇うことは出来なかった。
それでも


オッレルス「『説明できる力』では、俺を倒すことは出来ない」

神裂「――――!!!???」


『説明の出来ない現象』が神裂の身に起こった。
何か『得体の知れない衝撃』が、ジワジワと体内を走り抜けていったところまでは覚えている。
そして気付いた時、神裂は宮殿の壁に強く叩きつけられていた。
全身の骨がミシミシと軋む音をあげ、口からドロリと血を零す神裂。
理解が出来ない。
自分が吹き飛ばされた理由も、彼の力の本質も、何一つ。


オッレルス「今ので動けるのか……驚いたな」


髪の毛一本動かさず、オッレルスは無表情のまま告げた。
神裂の意識を奪うつもりで放たれた一撃であったようだが、その目的は達せられなかった。
神裂はオッレルスを視界にとらえたまま立ち上がり、もう一度七天七刀を構えなおす。


神裂「驚異的な力です……何一つ見えないとは……」

オッレルス「俺と君の力はほぼ互角だ。
       君が『北欧王座(フリズスキャルヴ)』を理解出来ない分、少しだけ俺が有利というだけのことに過ぎない」

神裂「よく舌が回ります。焦りからくるものですか?」


神裂は少しでも体に蓄積したダメージを回復させようと会話に応じる。
だが、それはほんの一瞬の出来事でしかなかった。


オッレルス「かもしれないな。じゃあ続けようか、正直君の力も厄介ではある」

神裂「異なことを。ですが……それでも私は行きますッッ!!」


再び踏み込む神裂。
彼を斬り捨てるまで、何度でも唯閃を撃ち込むまでのこと。
肉体に過負荷のかかる術式であったとしても、自分だけが敗北を喫するわけにはいかない。
上条がキャーリサを連れて脱出を果たすまで、自分がこの男を足止めする。
ただそれだけを胸に秘めて、神裂は剣を構えた。
そして、『説明不能』の二撃目が神裂を襲う。




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