63:VIPにかわりましてNIPPERがお送りしました [sage saga]
2011/04/07(木) 01:15:23.66 ID:DKC7aKRx0
――同日 午後 第一九学区 走行中
64:VIPにかわりましてNIPPERがお送りしました [sage saga]
2011/04/07(木) 01:16:08.98 ID:DKC7aKRx0
懐かしいと言うか、古臭いと言うべきなのか。時代に乗り遅れたこの学区で風景に見合わない4ドアの自動車が道路を進んでいる。
乗車する二人の間には上下関係が確実に築かれつつあるのだが、盗難車の運転に気をまわしている浜面はそんな事ちっぽけも考えないまま、癖になりつつある鼻の傷口抉りをしていた。
絹旗『下の連中を総動員させてみますか?』
65:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/04/07(木) 01:16:27.59 ID:BIfbrUk/P
+ +
∧_∧ +
(0゚・∀・) ワクワクテカテカ
(0゚∪ ∪ +
と__)__) +
66:VIPにかわりましてNIPPERがお送りしました [sage saga]
2011/04/07(木) 01:16:51.12 ID:DKC7aKRx0
黒夜「…………たっく、成功確率が低すぎる。『上』のすべてを信じて動くなよ」
古い町並みを抜ける手前に十字路が見えてきた。寸でのところで信号が赤に変わるのを予測した野菜ジュースをうまく作れなかった少年はブレーキに足をそえる。
少しずつアクセルから足を離していく途中で、『世間話モード』の携帯を使っていた黒夜が、八つ当たりで隣から思いっきり浜面の足ごとアクセルを底まで踏み込んだ。
67:VIPにかわりましてNIPPERがお送りしました [sage saga]
2011/04/07(木) 01:17:52.12 ID:DKC7aKRx0
信号無視を確認すると電話に意識を戻した黒夜に、心臓をバックバクさせながら文句を連ねるが、本人ではなく、
麦野『うるさいわね!!』
何故か『アイテム』リーダーに怒られて呆然とする。
68:VIPにかわりましてNIPPERがお送りしました [sage saga]
2011/04/07(木) 01:18:57.70 ID:DKC7aKRx0
『アイテム』に届けられた今回の仕事は、暗部『スクール』への『警告』。
『スクール』が計画している何かを止めるために、その要である暗殺用のスナイパーを行動不能にする事が最終目的である。
浜面「……隠れ家にけっこー居座っちまってたけど。お前とフレンダで先に動いてたほうが良かったんじゃねえのか?」
69:VIPにかわりましてNIPPERがお送りしました [sage saga]
2011/04/07(木) 01:24:00.98 ID:DKC7aKRx0
浜面「イキナリ話が変わったな!!」
黒夜「そのためか『上』からの情報は他の暗部に比べて格段に多い。ここまで言えば分かったかな?『書庫』では手に入らないようなプロフィールを『アイテム』は簡単に所持できるってことだ」
浜面「つーことはアレか?スナイパーが誰かが大体分かってるのか!?」
70:黒夜のセリフ忘れとった[sage saga]
2011/04/07(木) 01:26:54.75 ID:DKC7aKRx0
>>69 すません、抜け取った
黒夜「……『アイテム』の存在意義は、上層部や極秘集団の暴走を防ぐ事」
71:VIPにかわりましてNIPPERがお送りしました[sage saga]
2011/04/07(木) 01:27:48.64 ID:DKC7aKRx0
総合極真空管研究所にたどり着いたのは黒夜の一言よりすこし後になった。
そこまで時間は経ってないだろうと確認している間に、勝手にドアを開けて出て行く少女に慌てて声を投げかける。返答は、「邪魔になるだけだ、そこに居ろ浜面」だった。
建物の中に消えて行く白コートの少女を最後まで見つめながら、ハンドルを胸に抱え込む。
72:VIPにかわりましてNIPPERがお送りしました[sage saga]
2011/04/07(木) 01:29:02.61 ID:DKC7aKRx0
……することが無くなった。
邪魔だと言われ、着いていく事などできない浜面は思想の混沌に埋もれてゆく。
『アイテム』に所属した今では役目と呼べるものがあるけれども、使い捨てられるような場所だ。
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