過去ログ - 明るい魔まマ 魔法少女まどか☆マギカ 〜私の大切な人〜
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2:ちり紙 ◆B/tbuP0Myc[sage]
2011/04/03(日) 01:19:54.39 ID:8GUEOo26o
 「――ありがとう」

  ――何もかもが壊れた世界。
  ――そして、たった二人だけ世界に残された少女達。

 「全部忘れて幸せになってね。後は私がやるから」
 「待って!!」
 「さよなら、ほむらちゃん」

  別れを告げる少女の胸から放たれた眩い光が、ほむらと呼ばれた少女を飲み込む。

 「どうしてぇぇぇぇっ!!」

  暖かい光の中で木霊する、悲しみに満ちた叫びが、少女と共にこの世界から掻き消されていく。

 「――元気でね。私の友達」
  
          魔法少女まどか☆マギカ 〜私の大切な人〜

  ――透き通るような青空の下、今日もまた、人々のいつもどうりの生活が始まる。
  近年、開発が進み徐々に人口の増えてきている地方都市、見滝原市。
  小さな子供達は親に連れられて幼稚園へ、大人達はそれぞれの勤める会社へと忙しなく、そして学生達は気の合う友人達と、他愛もない会話を楽しみながら学校へと赴く。
  日本中どこでも見る事の出来るありふれた光景。平和な街の平凡で、かけがえのない一日が今日もまた始まろうとしていた。そんないつもの風景の中、市立見滝原中学校へと向かう生徒達。

 「おっす社(やしろ)」
  見滝原中学の制服を着た眼鏡をかけた少年が、学校へと続く遊歩道で前を歩いている少年に声をかける。
  少年の名は社芳文(やしろ よしふみ)。見滝原中学に在籍する3年生だ。
 「ああ、おはよう天瀬」
  声をかけられ芳文は振り返り、友人に返事を返す。
 「なあなあ、昨日のひだまり三期見たか?」
 「ああ、お前がハマってる深夜アニメだっけ?」
 「そうそう、やっぱ宮ちゃんかわいーよな」
 「いや、内容知らんから説明されても」
 「宮ちゃんのかわいさがわからないなんてもったいねぇなぁ」
 「その宮ちゃんってキャラがどれくらいかわいいのか知らんが、俺は現実の女の子のほうがいいぞ」
 「何言ってんの? 俺とおまえは彼女いない歴15年のモテないコンビだろ。いい加減現実を見ようぜ。現実は残酷だが二次元は裏切らないんだから」
 「あのな、この年で恋愛諦めるってどんだけだよ」
 「さっきも言ったじゃんか。現実は残酷だって。どうせ俺らにゃゲームや漫画みたいな出会いなんてないんだからよ」
 「……あほらしい。俺は先に行くぞ」
 「あ、おい。待てよ社ぉ」
  二次元の良さについて熱く語ろうとする友人に呆れて、芳文は歩みを進める。


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