過去ログ - 明るい魔まマ 魔法少女まどか☆マギカ 〜私の大切な人〜
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ちり紙
◆B/tbuP0Myc
[sage]
2011/04/03(日) 01:21:51.00 ID:8GUEOo26o
☆
キーンコーンカーンコーン……。
一日の授業の終わりを告げるチャイムの音と共に、クラス中が活気づく。
男子生徒達と女子生徒達は、それぞれ気の合う友人たちと共に、これからどこに寄ろうかなどとと相談しながら次々に教室を出ていく。
「おい、社。帰りにちょっと駅前寄ってかね?」
「別にいいけど」
友人の誘いに芳文は頷いて席を立つ。席を立った芳文の視線の先に一人の女生徒がいた。
「ん? どうかしたのか?」
「……ああ、あの子、いつも一人だなって思ってな」
「ああ、巴マミか。彼女、美人だけど人付き合い悪りぃらしいぞ」
そんな会話をする芳文達の視線の先には、一人黙々と帰り支度をしている同級生の巴マミの姿があった。
教科書を鞄に詰め終わり、巴マミは席を立つと教室を出て行こうとする。
「巴さん」
芳文が声をかけると、彼女はきょとんとした顔で立ち止まる。
「さよなら」
芳文がそう挨拶をすると、彼女は少し驚いた顔をしてから、柔らかい微笑を浮かべて「さよなら」と答え教室を出て行った。
「なんだ、社。巴に気があるのか?」
「ちがう。別にクラスメイトに別れの挨拶をするくらい普通だろ」
「普通、ねえ……」
「さてと、俺たちも帰ろうぜ」
「そうだな」
芳文は天瀬にそう促すと鞄を手にして席を立った。
☆
「じゃーな」
「ああ、また明日」
オタク趣味の友人に付き合って、アニメイトやゲームセンターで放課後の一時を過ごした芳文は友人と別れ、帰路へと付く。
「ちょっと遅くなったな。夕飯はコンビニ弁当あたりで済ませるか」
芳文は誰もいない自宅への帰り道を急ぎながらそう呟く。既に日が落ちて辺りは夜の闇に包まれている。
「……少し近道するか」
早く家に帰ろうと、普段通らない人気のない道を進んでいく。人っ子一人いない寂れた公園を歩いていると、不意に制服のポケットの中から携帯電話の着信音が鳴った。
「はい。もしもし……ああ、父さん。大丈夫。何も問題ないよ」
海外に単身赴任中の父親からかかってきた電話に対応しながら、公園の中を歩いていると、今朝ぶつかった女の子――鹿目まどか――と、まどかがさやかちゃんと呼んでいた少女の二人が寄り添うように立っていた。
(……こんな時間に女の子だけで危ないな)
こんな人気のない公園に女子中学生二人だけで何をしているのだろうか。電話先の父親に相槌を打ちながら少女達の方へと歩みを進めていくと、二人の少女の視線の先に見知った顔を見つけた。
(……あれは、巴さん?)
クラスメイトの巴マミ。彼女は何かを掌の上に載せて目の前に差し出す。
――すると、不意に周囲の景色が変わり始める。
「――え?」
芳文が戸惑いの声を上げるとほぼ同時に、定期的な間隔で街灯の立っている公園の遊歩道が、見た事もない、口で説明するのも憚られる様な奇妙な空間に変わっていた。
プツッ、ツーツー……。
先ほどまで繋がっていた携帯電話の通話が突然途切れる。慌てて携帯の液晶を覗き込むと、電波状況を知らせるアンテナマークが圏外へと切り替わっていた。
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