過去ログ - 明るい魔まマ 魔法少女まどか☆マギカ 〜私の大切な人〜
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ちり紙
◆B/tbuP0Myc
[sage]
2011/04/03(日) 01:23:29.22 ID:8GUEOo26o
「くっそおぉぉぉぉっ!! 間に合えぇぇぇぇっ!!」
不意にガシッと肩を掴まれて、宙を舞うまどか。
バスッ!! 壁に突き刺さった肉の槍が壁を一瞬でドロドロに溶かして、そのまま地面へと落ちて地面を溶かしながら沈んでいく。
ズザザザ……。
「大丈夫!?」
「――え?」
地面の上にまどかを抱きしめながら横たわった少年が、腕の中の少女に声をかける。
「ケガとかしてないね!?」
まどかを抱き起しながら、芳文は尋ねる。
「――え……は、はい」
何が起こったのか、理解出来てないまどかが頷くのを確認すると、芳文は立ち上がり、さやかに群がる怪物に駆け寄り殴り飛ばす。
「え!? 誰!?」
「それ貸して!! 早く!!」
突然の乱入者に驚いて、硬直するさやかの手の中からバットをひったくると、芳文は竹刀を構えるようにしてバットを構え、次々と怪物を殴り飛ばしていく。
「ふんっ!!」
マミの魔翌力が込められたバットで殴り飛ばされるたびに、怪物達は体の半分以上を陥没させて破裂し、霧散して消滅していく。
「あ、あなたいったい……!?」
宙づりにされたマミが驚愕の表情で突然の乱入者に問いかける。
「そんなの後だ!! こっちは何とかしてみせるから、そっちのでかい方を早く!!」
ろくに話をした事もないクラスメートに叱咤され、マミは慌てて気持ちを切り替えると魔翌力を両手に集中させる。
「卑怯な手を使って!! 許さないわよ!! ティロ・フィナーレ!!」
巨大なマスケット銃を顕現させて、マミは自分を宙づりにしたままの巨大な怪物を跡形もなく消し飛ばす。
怪物の本体が消滅すると同時に、マミを拘束していた触手も霧散し、マミは空中で一回転して優雅に着地する。
そして、ぐにゃりと空間が歪み、元いた公園へと風景が切り替わっていった。
☆
「はあ……はあ……」
複数の怪物を殴り倒し、芳文は荒い息を付きながら、バットを杖代わりにして呼吸を整える。
「鹿目さん!! 美樹さん!! 大丈夫!?」
制服姿に戻ったマミが、へなへなとへたりこんだまどかとさやかの元に駆け寄る。
「あ……マミさん……」
「な、何とか……」
「ごめんなさい!! まさか、私を無視してあなた達に攻撃してくるなんて……」
マミはへたりこんでいる2人を抱き寄せて謝罪する。
「あなた達が、無事で本当に良かった……」
マミは心の底からの思いを込めて2人を抱きしめるのだった。
「巴さん」
呼吸を整えた社は事情を聞こうとマミに話しかける。
「あなた……たしか、社君?」
「ああ、君のクラスメイトの社芳文だよ」
「……あなた、何なの?」
「……は?」
まどかとさやかを自分の背後に、庇うようにしながら立たせてから、マミは芳文を問い詰める。
「なぜあなたが魔女の結界の中にいたの? あの中には魔法少女か素質のある人間しか入れないはずなのに!!」
「……はい? ちょっと待って。説明を聞きたいのはこっちなんだけど……」
自分の知らない、出来ないはずの事をやってのけたイレギュラーな存在にマミは警戒しながら、キっと芳文を睨みつける。
「ちょ……まいったな……」
マミの視線に困惑しながら、芳文がぽりぽりと頬を書いていると、マミの背後からまどかが前に出てくる。
「鹿目さん!? 私の前に出てきちゃ駄目よ!!」
「……でも、この人は私とさやかちゃんを助けてくれました」
そう言ってまどかはぺこりと頭を下げる。
「あの……助けていただいてありがとうございました。こうしてみんな無事なのはあなたのおかげです。本当にありがとうございました」
「……」
「あの……?」
礼を言ったのに、じっとまどかを見つめたまま黙っている芳文に、まどかがおずおずと問いかけると、芳文は涙目になって答えた。
「どういたしまして!! ああ、まどかちゃんはいい子だなぁ……。がんばった甲斐があったよ!!」
突然の芳文の言動にまどか達はぎょっとする。
「な……何なのあなたは……」
「なんか訳のわからん事が起きて解決したと思ったら、今度はクラスメイトに親の仇みたいな目で見られるし……。今の言葉は嬉しいよ!! 傷ついた心が癒されたよ!!」
「な……それじゃ、まるで私が悪役みたいじゃない……」
マミはばつが悪そうにそう呟く。だが、すぐに気を取り直して芳文に食って掛かる。
「というか、なんであなたが鹿目さんの名前を知っているの!?」
「なんでって言われても。今朝初めて会った時も、さっきまでも、さんざんそっちの青い子がまどか、まどかーってこの子の名前呼んでたし」
「青い子って言うな!! あたしの名前は美樹さやかだ!!」
青い子呼ばわりされてさやかが憤慨する。
「ああ、さやかちゃんて言うのか。俺は社芳文。よろしく」
そう言ってナチュラルに差し出された、芳文の手を思わず取って握手してしまうさやか。
「あ、こりゃどうもって……そうじゃなくて!!」
「うん?」
不思議そうな顔で首を傾げる芳文に、さやかはため息をついて手を放す。
「……はあ、なんか、もう、どうでもいいや」
「マミさん……」
まどかがおずおずとマミを上目遣いに見つめる。
「はあ……。とりあえず、お互いの事情を話しましょうか」
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