過去ログ - 明るい魔まマ 魔法少女まどか☆マギカ 〜私の大切な人〜
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ちり紙
◆B/tbuP0Myc
[sage]
2011/04/03(日) 01:25:11.11 ID:8GUEOo26o
☆
「……それで、君達は毎日人々に仇なす魔女や使い魔を探して、倒して回ってるって訳か」
「ええ、そうよ」
「誰にも知られる事なく、感謝されることもなくずっと?」
「ええ」
「これからも?」
「そうよ」
芳文の問いにマミは淡々と答える。
「そうか……。君は本当に正義の味方なんだな」
「そんな大層な物じゃないわ」
マミの返事に、芳文は一瞬だけ何かを考え込む仕草を取ると、マミに真剣な顔で切り出した。
「……俺にも何か手伝える事はないかな」
芳文は真剣な眼差しでマミに問いかける。
「え?」
「役に立つかわからないけど、俺も君達の役に立ちたいんだ。俺も、誰かの役に立ちたい」
芳文のその言葉に、マミは複雑な表情をして目を伏せると、真剣な表情で目を開いて低い声で返答する。
「あなたじゃ無理よ」
マミは淡々とそう答えると、魔法少女の姿になり、首元のリボンをほどき、芳文目掛けて放つ。咄嗟に横に飛んで芳文は躱す。
「何をするんだ!!」
「マミさん!? 何を!?」
まどかが突然のマミの行為に驚いて叫ぶ。
「あなたを拘束して、魔法で記憶を消すわ」
銃弾並みの高速で蛇のように迫るリボンを次々と紙一重で芳文は躱す。
「うわっ!!」
「……へえ。あなたすごいわほね。まさか今のを避けるとは思わなかった」
「確かに、普通の人間にしてはやるね。さっきの戦闘の時もそうだけど、元々の身体能力や反射神経、戦闘センスがずば抜けて高いんだろうね。もし女の子だったら是非魔法少女になってもらいたいくらいだよ」
マミの賞賛の言葉にキュゥべえが同意する。
「――でも、それだけ。いくら身体能力が高くても、普通の人間が魔女に関わろうとするなんて自殺行為よ!!」
避けたはずのリボンが複数の魔法のロープに変わり、芳文を拘束しようと再び襲い掛かる。
「くっ!!」
右手、左手、右足、左足、胴と次々に飛んでくるのを躱し続ける。
「すごい……。あんな速いのを躱し続けられるなんて……」
さやかが思わず感嘆の声を漏らす。
「……」
無言で芳文を睨みつけるマミの右手にマスケット銃が顕現し、芳文に向けられる。
「っ!? マミさん駄目ぇ!!」
まどかの悲鳴を掻き消すようにマスケット銃のトリガーが引かれる。
「……うわあぁぁっ!?」
――だが、マスケット銃から放たれた弾丸は芳文の眼前で光り輝く広範囲ネットに姿を変える。
魔法のネットを被せられた芳文は、その場にもんどりうって倒れこむ。
「あなたは何も見ていないの。何も知らないの。その方がいいから……」
マミは芳文の頭に魔法の光をかざそうとする。
「……そうやって、全部自分達だけで抱え込むのか?」
「そうよ。世の中には知らない方が良い事もあるの」
「……わかったよ。そこまで言うなら忘れる。もう関わらない。その代わり、記憶は消さないでくれ」
「……」
「一人くらい、いたっていいだろ? みんなの為にがんばってる女の子がいる事を、知ってる奴がいたって」
「……」
芳文の真剣な表情にマミはため息をひとつ付くと、拘束魔法を解除して背を向ける。
「……絶対にもう、私達に関わろうとしない事。――もし、また関わろうとしたら命の保証は出来ないわ」
背を向けてマミはまどか達の方へ歩いて行く。
「……あの子達を助けてくれた事には感謝してる。ありがとう」
それだけ言うと、立ち上がった芳文に振り返る事無く、まどか達を連れてマミは去って行った。
芳文はその場に立ちすくんだまま、マミ達の去って行った夜の闇をいつまでも見続けていた……。
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