過去ログ - 明るい魔まマ 魔法少女まどか☆マギカ 〜私の大切な人〜
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913:ちり紙 ◆B/tbuP0Myc[saga]
2012/03/05(月) 02:07:57.20 ID:2DlFHXyVo

 「8才の夏休みだったかな。俺、社のおじさんに剣道とかケンカの仕方とか教わったんだ」
 「そうなの?」
 「ああ。そん時に男の生き様みたいな物も教わったんだ」
 「そうなんだ……」
 「ああ。例えば男が泣いていいのは女の子にフラれた時と財布を落とした時だけだとか」
 「……え?」
 「社5つの誓いって言うんだ。ひとつ、男が泣いていいのは女の子にフラれた時とサイフを落とした時だけ!! ひとつ、女の子との約束は死んでも守れ!! ひとつ、女の子に対しては常に紳士であれ!!」
 「ひとつ、好きな子には常に全力で想いを伝える事!! ひとつ、絶対に好きな子を泣かせるな!! ってね」
 「あ、あははは……。女の子に対する事ばっかりだね……」
  まどかが大きな汗をかきながらそう答えると、芳文は苦笑いしながらまどかの言葉に返答する。

 「父さんに聞いたんだけど、昔っからあの人は強くて優しいんだけど女にモテなかったらしいからな。こんな誓いを作ってしまうほどに」
  芳文がそう答えたその時、芳文の頭の上にいきなり手が載せられて背後から声がかけられた。
 「モテなくて悪かったな」
  芳文がギギギ、と壊れたロボットのように背後に振り向くと、そこにはかつての世界での芳文の義父にして、博の親友の社がいた。
 「げっ!? おじさんなんで!?」
 「出張の帰り道だ。おまえの姿を見かけたから声をかけようとしたら……」
 「べ、別に悪口言ってたわけじゃ……」
  慌てて取り繕おうとする芳文に、社は真剣な表情でじっと芳文の目を見ながら口を開いた。

 「芳文」
 「は、はい」
 「男なら、姑息な真似をするんじゃない。堂々と胸を張れ。俺はそう教えたはずだよな?」
 「……はい」
  しゅんとなって俯く芳文。
 「わかればいいんだ」
  そう言って、優しい顔で芳文の頭を一度くしゃっと撫でてやるとまどかの方に向き直る。
 「君は確か、芳文の彼女の……」
 「鹿目まどかです。こんにちは」
  まどかが慌ててお辞儀をすると、社は優しく微笑んでまどかに声をかける。
 「礼儀正しいお嬢さんだ。芳文にはもったいないな」
  そう言って芳文をちらっと見て言葉を続ける。

 「ふむ。将来は美人になりそうだし、磨けば光るダイヤの原石って所だな。女の子を見る目はあったようだな、芳文よ」
 「〜〜っ!?」
  社の言葉にまどかが真っ赤になって俯く。
 「……おじさん、まどかを口説かないで欲しいんだけど」
 「何を言う。かわいい子に出会ったら、まず誉めろ。そう教えただろう」
  しれっと芳文にそう返す社。
 「親子ほど年の離れた女の子にもかよ!!」
 「男は基本、若い子が好きだからな。もう少しこの子の年齢が上なら俺と愛人契約しないか持ちかけるんだが」
 「おい、おっさん!!」
 「冗談だ」
 「真顔で言うなっ!! あんたが言うと冗談に聞こえない!!」

 「何をそんなにムキになっているんだ。カルシウムが足りないんじゃないか? 後で円華ちゃんに煮干しと牛乳を摂らせるように電話しておこう」
 「母さんの料理はいつも栄養考えて作られてるからいらんっ!!」
 「なんだ。まだママゴンなのか」
 「ママゴン?」
  まどかが効きなれない単語に小首を傾げる。
 「芳文が小さい頃、陽だまり荘に住んでたからこいつが赤ん坊の頃から知ってるんだよ。いつもママ、ママって母親にべったりでね。母親がちょっと離れただけでもまるで怪獣みたいにぎゃんぎゃん泣きわめくんだ」
 「だからママゴン、ですか?」
 「そういう事」
 「小さなガキの頃の話だろ!!」
 「博の奴に相談された事もあるぞ。母親と一緒に風呂に入るのをそろそろやめさせたいんだが、この年齢ならまだ普通なのかって」
 「それ以上言うんじゃねえ!!」
  芳文が口を塞ごうとすると、社は最小限の動きで飛びかかってきた芳文を躱して頭を押さえつける。
 「目上に対する口の利き方がなっていないな」



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