過去ログ - 黒猫「まったく、とんだクソゲーだわ」
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◆49H2QUBi7VEi
[sage]
2011/04/04(月) 23:33:21.53 ID:NDtyDp/no
「ぅ……ぁ……そ、それは……!」
言葉が続かない。
この人は今のわたしの状況をすべてわかっているのだろうか。
今わたしがどうしてこんなことになっているのかをわかっているのだろうか。
頭の中でそんなことがグルグル回って質問に答えれずにいると、
部長はタオルの上からわたしの頭をやさしく撫でた。
「ぅ……ぁ……ぁあ……!!」
そのやさしく撫でる手が、あの人のことを思い起こさして。
「ぁあ……ああ……!!」
あのやさしい笑顔と、あの安心できる居場所を思い出してしまって。
「ぅうわぁぁぁあああーーーーーーん!!!!!!」
そうしたらもう……我慢なんてできなかった。
部長はそんなわたしに何も聞かずに、側に立って、ただあたまを撫で続けてくれた。
直前に部長が掛けてくれたタオルは涙や鼻水でグチャグチャになっていた。
「落ち着いたか?」
「ぐす……ええ……ありがとう……ごめんなさい」
「気にするなって。コーヒー飲んで一息つけ」
そういって部長はカップを持って……止まった。
「ん〜、ぬるいを通り越して冷たいな……すこし湯を足すか」
「あ、わたし猫舌だから」
「いや、でもこれは冷たいだろ」
そういって部長はわたしにカップを渡す。
陶器から伝わってくる温度は、この時期に一息つくには冷たすぎた。
「すこし……お湯を足しましょうか」
「だろう?」
そういうと部長は、ビーカーに先ほどいれた2杯のコーヒーとお湯、
追加のインスタントコーヒーの元をいれてかき混ぜた。
「……なぜビーカーがあるの?」
「うん?ああ、昔科学部のヤツがくれた」
「……そう」
「おっと、作りすぎたか……まあいいか」
部長はもう一度コーヒーを注いで私の前においた。
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