過去ログ - 黒猫「まったく、とんだクソゲーだわ」
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◆49H2QUBi7VEi
[sage]
2011/05/09(月) 22:55:54.52 ID:7cPTVSf1o
「……今日は、ほんとにありがとう」
「……いいわよ別に」
「……兄貴とのことなんだけど……まあ、付き合ってる……みたいなもんかな」
「……そうでしょうね」
ミルクを少し大目、シロップをやや少なめに入れた紅茶をくるくるとかぎ混ぜる。
3つに分かれていた紅茶とミルクとシロップが1つになっていく。
「……これでも最初は、すごい反対したんだ。あたしとじゃ、キスもエッチも……結婚もできないからって」
「…………」
「後で別れることになってもさ、あたしらはずっと兄妹じゃん。
それでそんなに後に引きずるようなことになりたくないし……ね」
「……意外だわ」
「え?」
「あなたがそんなに弱気になって物を考えるなんて……ね」
そういってミルクティーを一口飲む。
ケーキの味を流しきらずに、紅茶の味と香りを愉しませてくれる。
なかなかいい紅茶なのかもしれない。
「それでも……結局付き合うことにしたのでしょう?」
「……うん」
「……おめでとう」
「え……?」
「あなたも先輩も、私の友達よ。友達の恋が実ったことを祝えないほど……落ちぶれてはないないわ」
「でも!」
「私が先輩にとって、あなたより上の優先順位になれなかった。
私は先輩にとって、あなたより魅力がなかった。それだけのことよ。それにね」
ケーキの上に乗っているイチゴにフォーク刺し、それを口に運ぶ。
生クリームの甘さで存在感がなくならない、少し酸味の強めイチゴだった。
それから紅茶を飲んで、一呼吸おく。
「彼氏1人を失うことと、友達を3人失うこと……どっちがキツイかと言われれば、後者だわ」
「あ……」
「私はね、ここであなたと仲直りしないと、またぼっちに戻る……というのは言いすぎかもけれど、
初めてできた親友を失うことになるよ。だからあなたがどれだけ自虐しようが、のろけようが、勝ち誇ろうが……
全部聞いて、あなたと……先輩と仲直りする。そう決めて、今日来たのよ。だから……」
一度だけ桐乃から目を離して、下をむく。
そして思い出す。
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