過去ログ - 一方通行「俺は悩まねェ。目の前に敵が現れンなら……叩き斬るまでだァ!!」
1- 20
173: ◆x8SZsmvOx6bP
2011/05/29(日) 19:25:48.04 ID:qUlQrufGo
 ハルピュイアとの戦闘から帰還した後、16012号はすぐさま一方通行とシエルからの質問攻めにあった。
 それはすなわち彼女、16012号そのものについての質問だ。

 しかし、16012号――いわゆる『妹達』がどういう存在であるかを語るのは簡単なことではない。
 
 その出自はLEVEL5の量産を目的とした『量産能力者計画』であるが、
それが頓挫した後、彼女たちが流用された『絶対能力進化計画』の存在を抜かすことはできないし、
さらにそれがある少年によって中止に追い込まれた後の彼女たちの動向は様々だ。

 だが、16012号はその中の二つの部分を話すことができなかった。
 
 一つは、『絶対能力進化計画』で彼女たちの半数以上が命を落とし、それが一方通行の手によるものだった事について。
 もちろんこのことは16012号の記憶にしっかりと刻み込まれていることなのだが、口止めをしたのは他でもない一方通行自身だった。
 
 
 別に彼がかつての自分、すなわち大悪党であったことを隠したいわけではない。
 ただ、英雄と信じた存在がただの犯罪者だったというようなことでシエルがくじけてしまってはならない。
 彼の悪党としての存在が、彼女の壁になるなどということはあってはならないのだ。
 
 16012号は一方通行からの口止めに素直に従うことにした。
 もちろんその理由の一つには反抗して叩きだされでもすれば行くあてがないということもある。
 
 しかしなによりも、16012号には一方通行の考えが、もっと言えば気持ちが痛いほど理解できたのだ。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
515Res/385.04 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice