過去ログ - 一方通行「俺は悩まねェ。目の前に敵が現れンなら……叩き斬るまでだァ!!」
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◆x8SZsmvOx6bP
2011/05/29(日) 19:28:00.96 ID:qUlQrufGo
そしてもう一つ、彼女が語ることのできなかった事は、『百年前から現在まで彼女が何をしていたか』だ。
だが、こればかりは仕方がない。
なぜなら彼女には、百年前、妖精戦争が起きたころの記憶が一切ないのだ。
正確にいえばその後の記憶も曖昧だ。
ネオ・アルカディア軍に捕えられ、この荒廃した世界を見て、ようやく自分が長い間封印されていたことを知ったのだから。
あなたと同じ境遇ですね、と出来うる限りの笑顔――それでもひきつってはいたが――で言うと、
皮肉だと受け取ったのか、一方通行はつまらなそうに顔をそむけた。
幸いだったことは、ミサカネットワークを介してオリジナルの超電磁砲と意思の疎通ができたことだ。
といっても、その正体は人格をコピーしたサイバーエルフであったのだが、それでも超電磁砲であることは変わりない。
その時は、この世界の現状などを知り、そしてそれを救うべく16012号は一人発奮していたのだ。
しかし目覚めてからというもの、彼女は暗い倉庫のような場所に閉じ込められ、
まるで再び封印されてしまったかのようにその後の音沙汰は全くなかった。
そしてようやく日の目を浴びることになったかと思えば、それは一方通行なる人物をおびき寄せる『エサ』としての役割だった。
これではやる気も起きたものではないかに思えたが、彼女はその名前にどことなく聞きおぼえがあることに気づき――
――その正体に思い当たり、再び使命感を燃え上がらせたのであった。
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