過去ログ - 一方通行「俺は悩まねェ。目の前に敵が現れンなら……叩き斬るまでだァ!!」
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224:1 ◆x8SZsmvOx6bP[sage saga]
2011/07/02(土) 21:47:04.66 ID:kjSIuZ/f0
「リーダー、一方通行さん!! 前方に黒煙が上がっているのが見えます!!」

 不意に後ろから声が降りかかった。後方の座席に立ち、望遠鏡をのぞいていたコルボーチームのメンバーの声だ。
 それに釣られて一方通行も身を乗り出し、額に手を当て遠方を望む。
 
一方通行「あァ? どれどれ……
     ……なるほど、アレで違いねェみてェだなァ」

 確かに地平線すれすれの辺りに細い煙の筋が上っているのが確認できる。
 しかしその様子を見て、同じく目を凝らしていたコルボーが不思議そうに一方通行を見た。

コルボー「あの、僕には全然見えないんですけど……本当に一方通行さんには見えてるんですか?
     もしそうだとすれば、すごい高性能な眼球を積んでるんですね」

一方通行「くだらねェ事に感心してねェで、さっさとスピード上げやがれ。
     ……なるべく早く、俺に追いつけるようになァ」

 そう言うと、一方通行は足を座席の背もたれにかけ、さっとジープの後方に身を立てる。
 入れ替わりに望遠鏡を持ったメンバーが先ほどまで一方通行のいた席に着いたことを確認すると、
両腕を地面と平行に伸ばし、空気の分子の運動に干渉を始めた。

 人が生活している都市ならばまだしも、ここは単なる砂漠であり、風はおろか空気の対流すらわずかにしか起こっていない。
 しかし一方通行は自らの体で起こした対流を使い、ものの数秒で自身の高速移動を可能にするほどの空気操作を可能にしていた。

 しかしかつて、百年前の自身の力ではここまでの事を行うことは不可能であったことを、彼は知らない。
 そして現在の彼の能力の向上は、彼がレプリロイドであることで起きているということを知るのも、もう少し後のことであった。

コルボー「……本当にくだらないことなのかなぁ」

 中途半端に盛り上がった砂漠の小山に悪戦死闘しつつ、
ものすごい速度で小さくなっていく一方通行の背中を見て、コルボーはつぶやいた。



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