過去ログ - 一方通行「俺は悩まねェ。目の前に敵が現れンなら……叩き斬るまでだァ!!」
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234:1 ◆x8SZsmvOx6bP[sage saga]
2011/07/02(土) 21:57:05.40 ID:kjSIuZ/f0
 ようやく砂漠がその怒りを鎮めたかのようにすべての敵を呑み込んだ頃、
一方通行のいる辺りはさながら蟻地獄のごとく、大きなくぼみとなっていた。
 だがこれでもまだ地面の砂は尽きることがないのか、と一方通行は改めて人間たちの業の深さを沁みるように感じてから、
大きく跳躍して地獄の奥底から地上へと舞い戻った。

 あれだけの数の敵に囲まれてしまっては、一匹一匹を相手にするのはさすがの自分でも骨だ。
 下手に時間をかけるくらいなら、多少エネルギーを消費はするが、一気に片を付けるほうがいい。
 そこで選んだ方法が、最初に砂の地面に打ち付けた拳の衝撃のベクトルを操作し、砂ごと敵をすべて流してしまうという方法だった。
 
 やった自分でもそむちゃくちゃに思うような方法だが、結果的に転じて福となしたのだ、誰も文句は言うまい。

一方通行「ま、こンなもンかァ」

 軽く腰に手を当て体幹を整えながら、ひとつ小さな息をついて辺りを見回す。
 結局、草一本はえなかった砂漠に加わったのはくすんだ水色だけだ。
 よくもまぁたかだか自分のためにこんなにも人員を導入したものだと、一方通行は砂から生えるように残った腕の残骸を蹴飛ばした。


 そして、それまで戦闘のために停止していた思考を――

 ――そもそもこの軍は何のためにここまでやってきたのか、という根本的な疑問についての思考を再び再開することとなった。



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