過去ログ - 男「顔が消えた……」
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2:平凡化
2011/04/05(火) 17:04:32.88 ID:u8ovdTw/0
妹「あ、おはよ、兄ちゃん……って、そんなうなだれてどうしたの?」

男「え、いや……い、妹?」

妹「ん?」
以下略



3:平凡化
2011/04/05(火) 17:05:02.43 ID:u8ovdTw/0
男「まあ、口自体が残っていただけでも助かった」

妹「……?」

目玉焼きを口に運ぶ。
以下略



4:平凡化
2011/04/05(火) 17:06:22.12 ID:u8ovdTw/0
部屋に戻って、愛用のお菓子を食した。

男「っ……!」

どうやら、問題があるのは自分の味覚らしい。
以下略



5:平凡化
2011/04/05(火) 17:07:37.49 ID:u8ovdTw/0
いくつか分かった事がある。

ひとつは、俺の過去の写真だとか、そういった類のもの。

その全てから俺の顔だけが消えていた。
以下略



6:平凡化[sage]
2011/04/05(火) 17:08:39.03 ID:u8ovdTw/0
用を足して、身なりを整えると俺は職場へ向かった。

俺が勤めるのは絵のデザインを主とする企業だ。

少ない人数でやり繰りしているが、そこそこの評価を得ている会社でもある。
以下略



7:平凡化[sage]
2011/04/05(火) 17:09:32.14 ID:u8ovdTw/0
通勤には電車を利用しているが、乗り込んだ車両には人っ子一人もいなかった。

ラッシュの時間帯でないとは言え、それは非常に異様であった。

だが、耳を澄ませば、話し声が聞こえてくる。
以下略



8:平凡化[sage]
2011/04/05(火) 17:09:58.72 ID:u8ovdTw/0
何を思ったのか、俺はその声がした方へと近づいた。

だのに、声を発すると思われるものは何一つ見当たらない。

幻聴だろうか。
以下略



9:平凡化[sage]
2011/04/05(火) 17:11:23.04 ID:u8ovdTw/0
?「あなた!謝ったらどう!?どうしてそんな風で居られるのかしら!」

?「本当、謝ったらどう」

そう言われても周りには誰もいないんだ。
以下略



10:平凡化[sage]
2011/04/05(火) 17:12:26.90 ID:u8ovdTw/0
そこで俺は至極妙な質問をした。

男「つり革……さん?」

?「そうよ!つり革よ!なんて間抜けなの!?今の今まで気付かないなんて」
以下略



11:平凡化[sage]
2011/04/05(火) 17:13:06.20 ID:u8ovdTw/0
A「ねえ、あなた!いつまでぼけっとしてるの!?謝りなさいよ!警察を呼ぶわよ!?」

B「本当。警察を呼ぶわよ」

果たして、つり革に警察が呼べるのであろうか。
以下略



12:平凡化[sage]
2011/04/05(火) 17:13:55.45 ID:u8ovdTw/0
その後も、土下座をしろ、金を寄こせなどと言ってきたが無視を決め込んだ。

C「同じつり革として、恥ずかしいわ」

Cは心底申し訳なさそうに呟いた。
以下略



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