76:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県)[sage]
2011/05/09(月) 02:21:09.31 ID:l2exwLWoo
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目を覚ますと私はいつの間にか自室のベッドに突っ伏していた。
記憶は無いけどどうやら帰ってすぐに寝てしまったようで、鞄が投げ出されるようにベッドの脇に落ちていた。
テーブルの上に置いてある時計を目だけで確認すると、時刻は午前の一時を越えていた。
かなり長い時間寝ていたみたいだ。
ちなみに目を覚ましたとは言ったけど、実際はほとんど寝ている状態で目もほぼ開いていない。
起きなくてはと思うけれど眠気には抗えず、そのままうとうとする。
もう後何秒かで落ちてしまう、最も気持ちがいい状態。
このまま眠気に身を預けてしまうのも悪くないかもしれない。
起きてやらなくてはいけないことは山積しているけど、そんな煩わしいことは頭の隅に追いやって私は深い、深い暗闇へと落ちていく……
「ぐーー」
そんな物凄く気持ちがいいタイミングで突然、間抜けな音と共に空腹感が襲ってきた。
しかも眠気を一気に吹っ飛ばすレベルの。
さっきまではあれだけあった眠気も今はどこへやら。
もう、ちょっとやそっとのことで寝ることはできないだろう。
少し腹が立ちはしたけど、このまま服も着替えずお風呂にも入らないで寝てしまうという最悪の展開はどうにか避けることができた。
目を指で擦って覚醒を促し、両腕を上へ伸ばしてほんの少し残っていた眠気を消し去る。
とりあえず何か食べることにしよう。
立ち上がってみると今更ながら自分が制服を着ていることに気がついた。
帰ってから寝るまでの間に着替える暇も無かったみたいだ。
パッと見て目立った皺になっているところが無いのが幸いだろうか。
制服のままご飯の準備をするのは気が引けるけど、さっきからうるさいくらいお腹は鳴っているし、軽い物を作る程度なら汚さないで済むだろう。
着替えるのは後回しだ。
台所へ向かい、冷蔵庫を開ける。
本来ならば今日は揚げ出し豆腐を作る予定であり、そのための材料として豆腐やしめじなどが入っている。
その他にも幾つか買い置きしておいたものがある。
決して材料は多くないが使い方の選択肢があり、つい何を作ろうか迷ってしまう。
だけど今は深夜の一時過ぎ。
軽く済ませないと後々に大きな影響が出てしまう。
しょうがない、豆腐は冷奴にして買い置きの納豆を食べよう。
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