過去ログ - 姫神「ごめんね。上条君」
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8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県)[sage]
2011/04/05(火) 22:33:31.54 ID:8p1vlqVPo



私のすぐ横まで吹っ飛んできたので何となく上条君の頬をツンツンとつついてみる。
周りからは土御門君たちの悲鳴と、もの凄い物音が聞こえてくる。

「ツンツン」

モチモチとして意外と感触が心地良い。男の子の筈なのに。
だけど意識が軽く飛んでいるみたいで上条君は何も反応しない。
むう。反応しないならもうちょっとつついてみるか。
そう考えてもっとしっかりつつけるように身を乗り出し顔を近づけたところで、意識を取り戻したらしい上条君がパチッと目を開けた。
今のお互いの顔の距離は恐らく二十センチもないだろう。
よって私と上条君は超至近距離で目が合うことになった。思わず指が上条君の頬に押し付ける形で止まってしまう。
久しぶりに間近で上条君の顔を見たために胸がすごくドキドキしている。
顔が赤くなってたら恥ずかしいな。
目を覚ました上条君は少し目をキョロキョロしてようやく頬に指を押し付けている私に気がついたみたいだった。

「ん? なんか違和感があると思ったら姫神の仕業か。何で俺の頬なんて触ってんだ?」
「そこに。ほっぺたが。あったから。ツンツン」

胸のドキドキを悟られないように必死に押さえながら上条君の質問に答える。
だけどその間にも頬をつつくことは忘れない。うん、やっぱり気持ちいい。

「そうか…? …なあ男の俺の頬なんて触って楽しいのか?」
「うん。梱包材のぷちぷちを潰すぐらい。楽しい。ツンツン」
「それって結構微妙じゃね? …まあ姫神が楽しいならそれでいいか」

そう言うと上条君はニコッと笑った。
超至近距離からのその笑顔に私はまたしてもドキッとしてしまい今度こそ本当に頬が赤くなるのを感じ、
咄嗟にそれを悟られまいと上条君から顔を背け、その影響で指も頬から離してしまった。
それを上条君は終わりの合図と受け取ってしまったみたいで、近くの机に手をかけながらよろよろと立ち上がってしまった。

「もう少しこうしていてもよかったんだけど、俺を囮にしやがった土御門達を一発殴らねえと気が済まないからさ。ごめんな」
「うん。わかった。頑張ってね」

私の言葉を聞くと上条君は煙が上がるほどの勢いで走っていった。
もう少し触っていたかったな。またの機会はあるかな。

「よかったわね」

気がつくと吹寄さんが私の前の席に座っていた。
その顔は少しだけ笑っているようにも見える。

「何が?」

吹寄さんにはまだ言ってないけど、きっとばれているんだろうなぁ。


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