過去ログ - 暁美ほむら「最後に残った道しるべ」
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14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]
2011/04/08(金) 22:51:26.79 ID:4+5uQgBh0
「さやかちゃん……!」


はっと息がつまり、ベッドから飛び起きる。「さやかちゃんは……!?」


「目が覚めたかい。鹿目まどか」

聞こえた声は、白い獣のものだった。
まどかのベッドのぬいぐるみと一緒になってちょこんと座っている。


「キュゥ…べえ……?」言いながら、まどかの声に絶望が交じる。

ここにキュゥべえがいて、でもさやかも、一緒に戦ってくれた杏子もいない。
その状況を考えるだけで一つの答えが出ようとしているからだった。


「美樹さやかのことなら、魔女になった美樹さやかを佐倉杏子が仕留めた。
自分もろとも自滅してね。」


キュゥべえが言い終える頃にはまどかの目からは涙がきらめき、零れ落ちていた。


「佐倉杏子が自滅するとき、彼女の魔翌力が美樹さやかの魔翌力と同化してしまったみたいなんだ。
美樹さやかの結界には、そのさやかと杏子の一つになったグリーフシードだけが残った。
暁美ほむらはそれを使わなかったから、放っておくとまた魔女が孵化するかもしれなかった
から、それはボクが回収しておいた。」

「ああああああああっ…」


まどかは両手で顔をおさえ、嗚咽を漏らして泣き崩れた。


「どうして?ひどい。ひどすぎるよ…。どうしてこんなことばかりが起こるの…?
さやかちゃんも、杏子ちゃんも…。あんまりだよ…!キュゥべえ…なんとかいってよ!
全部貴方のせいじゃない!全部っ!全部っ!貴方が…貴方さえ来なければ…さやかちゃんも
杏子ちゃんも、誰もこんなことにならなかったのに……!あなたさえ来なければ…
あなたさえ、こなかったら……!」


少女に泣き叫ばれても、キュゥべえの表情に変化はない。
そのキュゥべえが答える。


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