26: ◆YwuD4TmTPM[saga]
2011/04/14(木) 23:21:04.52 ID:z22boMOd0
「しかし、なぜ君たちがここに? ここは危険だぞ」
「ごめんなさい……」
先頭にDボゥイ、まどかとさやか、そして殿にアキ。
そんな隊列を組みつつ、四人は人気の無い工事現場の中を歩いていた。
「俺に謝らなくてもいいさ。……だが、本当にどうしてこんな所に?」
自分の声がまどかを威圧しているとでも思ったのか、Dボゥイは幾分か語気を和らげながら口を開いた。
「よ、よくわかんないんですけど――」
呟きつつ、天井を眺める。
シミの数を数えようかなんて考えが頭をよぎったが、結局のところただの現実逃避だ。
意を決して、まどかは大きく息を吸った。
「この子が、なんだか私を呼んでたみたいで……」
「あ、そういやあたしも聞いてなかったな。まどか、その生き物、なに? 猫とも兎ともつかないけど」
言われて、腕の中を見る。
傷だらけのその生き物は、まどかの手でぶるぶると震えながらその身を丸めていた。
「……声だって? 君も聞こえたのか?」
「ええと……Dボゥイさん、も?」
『!!』
「ど、どうしたの?」
突如、びくりと腕の中の生き物が身体をひときわ震わせたのを見て、まどかは慌てて視線を下ろした。
――瞬間。
世界が、崩壊した。
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