過去ログ - レイラ「さようなら、真賀田博士」
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23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県)[saga]
2011/04/09(土) 04:24:53.92 ID:bjkclqc70
ばたばた、と騒がしい部屋がある。リムが聞きとったその情報から、姉妹はまずそこへ向かっていた。
「ネコですぞおおおお!」
「ぼくは美味しくないですぅぅぅぅ!」
少し開いていた扉を、バタン! と大きな音を立てて小鳥と小動物が飛び出した。それを追いかけて、一瞬で曲がり角の向こうへ消える影。
「あれ、さっきのこねこ!」
「大変、小鳥を追いかけてたわ!」
「助けなくちゃ……?」
「うん、きっと誰かのペットだよ」
「キルミンで変身しましょう」
「「「キルミン!」」」
――了解。キルミンフォーゼ・開始!
三色のパステルな光が、船の廊下に満ちた。
STAFF ONLY
固く閉ざされたその表示の前に追い詰められたセイとダイ。
こねこの瞳に踊るのは、幼いながらも本能に忠実な、ネコ科特有の喜悦の光。
そのまま前足を振り上げ――
「だめぇーーーっ!」
リムの叫びに、こねこはびくっと跳びあがった。セイ、ダイとこねことの間に、冠を載せたピンクのネコが壁を蹴って舞い降りる。
するとネコはマゼンダの光をまとい、キグルミの少女へ姿を変えた。
駆け出そうと向きを変えるこねこだったが、後ろにはイヌとウサギのキグルミ。
「聞いて、この子たちは誰かの大事なペットなの。だから狩っちゃだめ」
――にゃあ。
こねこはぴくりと耳を動かし、ひげをぴくぴくさせながらリコの方へ歩き出す。
「え、な、なに?」
こねこはSTAFF ONLY の扉に、かりかりと爪をたててもう一度鳴いた。にゃあ。
かちゃ、シリンダの回る小さな音がして、扉が開く。
現れた人物に、むしろ歓待するように抱き上げられるこねこ。
女性は、立ちあがった姉妹に優しい表情を向けた。
「逆進化推進装置――やはり完成していたのね。
あなたがたのご両親と、素敵なドクターにご挨拶させて頂けますか」
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