過去ログ - レイラ「さようなら、真賀田博士」
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7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県)[saga]
2011/04/09(土) 03:05:34.69 ID:bjkclqc70
レイラが取りだした封筒を見て、青いインコが首をひねって言う。
「マガタシキはかせ……ですぞ?」
「すごーい、パーティーの招待状なんて初めて見るよ」
「ブ、ブロッコリー」
「何言ってんの、リョク」
「それでね、お父さんもお母さんもその日は海外にいて、どうしても来られないんだけど、ひとりだけでパーティーに行くのって無理だと思うの。
わたし子供だし。人の多い所って、あんまり得意じゃないし……」
「んー、でもその日もお店あるし……」
「おじいさまたちに聞いてみようか」
「りんごちゃん、名月ちゃん、いっしょに来てくれない?」
「えっ、いいの? 行く行くわたし行きたーい!」
期待していたのだろう、りんごはくりくりした瞳を輝かせて諸手を挙げた。
「名月ちゃん、お願い」
「でも、そんなのはかせに迷惑じゃない?」
「んーとね、多分博士はそのつもりなんだと思うの。わたしのこと知ってるはずだし、ほら」
そう示して見せた招待状には、コンピュータ出力であろう丁寧な文面の下に、封筒のものと同じ筆跡でレイラへの文句がしたためられていた。
『どうぞ、お友達とお越しください。あなたに最適な環境を用意することが、私の目的でもあるのです』
「知ってるはず? レイちゃん会ったことあるの?」
「そりゃ、なかったら招待状なんて来ないんじゃない?」
「最適な環境って何なんだ?」
ブロッコリーになりきっていた緑色のドラゴンがふと呟いたが、それに答えることができるものはこの場にいなかった。
「もし都合がつかないようなら、俺が保護者としてついていくよ」
「クリス!」
窓枠に立っていたのは、魔法の時計を持ったウサギ。突然現れるのも、何故か事情を把握しているのも、少女たちにはいつものことで、驚くことはない。
「プリンセスたちを守るのも、俺の使命だからな」
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