過去ログ - レイラ「さようなら、真賀田博士」
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9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県)[saga]
2011/04/09(土) 03:15:14.62 ID:bjkclqc70

「えぇっ、船上パーティに、わたしが!?」

「すごーい、ステキステキ! あかりちゃん、どんな服着ていく?」

ジュエルランド。突拍子もない提案に動揺するあかりと、テンションのあがるウサギのルビー。

「無理無理、そんな、沙羅をエスコートなんてわたしには無理だよぉ……」

しかし、沙羅もサフィーも真剣だった。

「あかりは、そこにいてくれるだけでいい……。あかりがいるだけで、わたしは頑張れるから」

「お願いあかり。ちょっと前の沙羅だったら、いくら憧れていた博士からの招待状でも、怖くて行けなかったと思うの。
 だから……」

言葉に詰まる。サフィーにとってみれば、自分の存在意義を否定するにも等しいことだからだ。
しかし、彼女が、数字や数式だけでなく――彼女がそれに没頭するのは、しばしば不健康な方向、
恐怖からの逃避としてであることを、サフィーは知っていた――彼女にレアレア(人間)の友達を持ってほしいというのは、
サフィーの願いでもある。だからこそ、ジュエルペットとして、あかりにこうして頼んでいる。

「あかり、お願い」

「お願いあかり」

「あかりちゃん……」

「ラブ……」

しばらくあかりはおろおろしていたが、やがて一度大きく瞬いて、意を決した風に沙羅へ向き直った。

横目でうかがっていたレオンとディアンは、何も言わず唇を少しだけ歪めて笑う。しかし、ディアンは逆を向いて、隣に座る小さな女の子に声をかけた。

「どうしたんだ、ミリア?」

「ううん、なんでもないわ。でもちょっと、面白いことになりそうね」

ミリアのジュエルペット、サンゴが、小さくにゃーん、と鳴いた。


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