8: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/04/09(土) 20:12:11.95 ID:y4wKISZKo
「もう“私たち”の前には現れないでって、言ったわよね」優しい口調ではあるけれども、
言葉の節々に敵意の感情がにじみ出ている声でマミは言った。
「今回の敵は強力。あなたには力不足」薄暗い結界の中で、彼女のつけた桃色の
カチューシャがやけにキレイに見える。
魔女の結界の中で対峙する巴マミと暁美ほむら。
その後継を、まどかはどこかで見た気がした。
しかし思い出せない。
ふと、ほむらが構える前にマミの魔法が発動した。
黄色いリボンのようなもので、あっと言う間にほむらの身体は拘束された。
「うぐっ……」
両手両足もしばられて身動きが取れない状態のほむら。
「マミさん……」思わず不安になったまどかは彼女に声をかける。
「大丈夫よ鹿目さん」そう言ってマミはまどかに微笑みかけると、表情を引き締めてほむらのいる
方向に向き直し言った。「しばらくそうしていなさい。帰りに解放してあげる」
「ダメよ、今回の相手は……」
しかしマミは、ほむらの話を最後まで聞かず、結界の奥へと向かって行った。マミに手を引かれ、
まどかも歩きだすけれど、まどかにはほむらの言葉が気になって仕方がなかった。
*
「マミさん!」
結界の最深部ではさやかとキュウべえが待っていた。どうやら二人とも無事らしく元気そうだ。
さやかとキュウべえの姿を見てほっとするまどか。
「どうやら間に会ったみたいね」
そう言うとマミはまどかたちの前に出た。
「あなたたちはそこで隠れて見ていなさい」
「マミさん、気をつけて!」まどかは不安な心を打ち消すように声を出した。
「大丈夫、今日のお姉さんは強いのよ」
そう言ってマミは、片目をつぶる。
《マミ! 魔女が来るよ》
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